冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・38
2020.09.17

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・38


メニューへ

ドラマに戻る



ゾーマの城

ナレ「リムルダールの北西の岬へとやってきた」
リリア 「ここで、虹のしずくを使えば虹の橋が架かるということらしいです」
勇者「そうか……では」
ナレ「勇者が虹のしずくと高く掲げると、魔王の島へと続く橋が現れた」
勇者「これが虹の橋か?ただの木の橋のようだが……。レインボーブリッジとか7色の橋
が架かるかと思ったぜ。苦労して3つのアイテムを集め回った苦労はなんだったんだよ」
ナタリー「なんでもいいじゃない。さ、渡るわよ」
ナレ「納得しがたいまま、しぶしぶ橋を渡る勇者」
勇者「げげっ。橋を渡った途端サラマンダーかよ」
コンラト「ここから先は、より強力な魔物が出没するのでしょう」
ナレ「狭い峡谷のようなところを通過し、毒沼を越え砂漠を越えて、ついに魔王城へとた
どり着いたのだった。躊躇することなく、城の中へと突入する」
勇者「ふむ、さすがにラストダンジョンらしくなったな。まるで王宮のような豪華さじゃ
ないか。お、トロルキングとバルログのお出迎えだ」
コンラト「トロルキングはバシルーラ、バルログはザラキを使ってきます」
勇者「聖なる守りを着けていると、ザキ系には耐性があるんだよな?」
コンラト「はい、そうです」
勇者「なら、バシルーラ用心してトロルキングを先に倒そう。仲間が吹き飛ばされて、ル
イーダの酒場に迎えに行くのは面倒だからな」
ナタリー「あたし達はどうでもいいのね」
勇者「そうじゃないだろ。俺はザオラル(半蘇生)の呪文あるから大丈夫だ」
ナレ「魔物を倒した。トロルキングは、らいじんのけんを落とした」
勇者「おお、雷神の剣だ!がしかし、俺は王者の剣を持っている」
コンラト「自分も雷神の剣はすでに持っています」
ナタリー「だったら売って、あたし達の装備を買ってよね」
勇者「考えておく」
ナレ「ずんずん進んでゆく一行」
勇者「この中央広間はなんだ?」
コンラト「石像が両側に3対並んでいますね」
ナタリー「今度こそ、怪しいわね」
勇者「よくある設定だな。ガーゴイルの石像があって、そばを通ると実体化して襲い掛か
るってヤツだ。気をつけろよ」
リリア 「わかりました」
ナレ「一行が、石像の前を通過した時。どこからともなく、ぶきみな声が聞こえてきた」
声 「われらは魔王の部屋をまもるもの!われらを倒さぬかぎり、先に進めぬぞ!」
ナレ「大魔神が2体現れた」
勇者「やはりそうきたか」
ナレ「何とか倒して前にするむ」
勇者「まだ2対あるぞ。気を引き締めろ」
三人「はい!!」
ナレ「だが、残りの2対は襲い掛かることなく、無事に前方の扉の前についた」
ナタリー「だめだわ。鍵があわない」
リリア 「どこかに鍵が隠してあるのでしょうか?」
勇者「ひき返して、鍵を探そう」
ナレ「すると、真ん中の石像が多い掛かる。大魔神が現れた」
勇者「なんだよ。さっきは何もしなかったくせに」
ナレ「2対目の大魔神も倒した」
勇者「おかしいな……もう一度、扉の前に行ってみよう」
ナレ「と、前方の石像が襲い掛かる。大魔神が現れた」
勇者「やはりな。戦闘開始!」
ナレ「3対目の大魔神も倒した。すると」
コンラト「あ!扉が開きましよ!!」
勇者「思った通りだ。鍵は3対の石像を倒すことだったんだ」
ナタリー「開いたはいいけど、バリアー床だらけね。トラマナ掛けるわよ」
リリア 「お願いします」
コンラト「玉座には誰もいないし、何もありませんね」
勇者「扉を厳重に守っていた魔物がいたんだ。必ず何かあるさ」
リリア 「リムルダールの囚人が、玉座の後ろに隠し階段があると言ってました」
ナレ「大広間を探し回る事、玉座の後ろに」
勇者「おお、スマホ必殺の【!】マークが出たぞ。ここに何かあるはずだ」
ナレ「スマホ必殺なんて言わないでください」
ナタリー「階段があったわよ」
ナレ「階段を降りるとすぐまた階段。そこを降りると回転床だらけの地下二階だった」
勇者「回転床か……はい!ナタリー君ナビゲーターしてちょんまげ」
ナタリー「なによ、もうしようがないわね」
ナレ「頭脳明晰なきれものであるナタリーの指図のもと、見事回転床をクリアーして先に
進むことができた」
リリア 「ナタリーさん。さすがです(*^^)v」
勇者「なんだよ。一歩左に寄ったら、ひたすら↑↑↑……上ボタンを押すだけかよ」
ナタリー「ボタンなんて言ったら、ナレーションが怒るんじゃない?」

ナレ「地下三階に到達した」

勇者「もろはのつるぎ、ゲットだぜい!」
ナタリー「だめよ、それ。呪われているんだから」
勇者「そうなのか?まあ、いいや。コレクションとして頂いておく」
ナタリー「『ふくろ』というアイテム収納袋があるから、持ちきれなくて捨てることもないか
ら便利にはなったわね」
勇者「ドラゴンゾンビとペアで出てくる、アークマージのザオリクは厄介だな。しかも、
イオナズンまで繰り出してくる。2体も出てきたら長期戦になる」
ナタリー「そうね。アークマージのMP切れを待つしかないわね」

ナレ「地下四階に到達した」

ナレ「なんと!ひとりの男が、怪物と戦っている!」
勇者「あ!あれは!?」
ナレ「オルテガとキングヒドラがにらみあっている!」
勇者「おお!戦闘開始だ!!」
ナレ「オルテガとキングヒドラとの手に汗握る戦闘シーンがはじまる。そして……」
リリア 「あの人、負けてしまいました」
ナレ「駆け寄る一行」
オルテカ「だ、だれか、そこにいるのか……?わたしにはもう、なにもみえぬ…なにも聞こえ
ぬ……。も、もし、だれかいるのなら、どうか伝えてほしい。わたしは、アリアハンのオ
ルテガ。今すべてを思い出した」
リリア 「オルテガですって!」
オルテカ「も、もし、そなたが、アリアハンにいくことがあったなら……。そこの国に住む勇
者をたずね、オルテガがこう言っていたと伝えてくれ。『平和な世にできなかったこの父
をゆるしてくれ』…とな、ぐふっ!」
ナレ「オルテガと名乗った男は成仏して消えた」
勇者「なあ、人は死んでも遺体が残るはずだよな。なんで消えた?」
リリア 「わたし達が見ていたのは、オルテガさんの魂ではないでしょうか?」
ナタリー「そうね。虹の橋を架けたのはあたし達だけど。オルテガさんは、成す術もなく岬に
立ちすくして、やがて悲願達成することなく亡くなった。しかし、魂だけがここまでやっ
てきたのよ」
勇者「そんなことありえるのか?」
ナタリー「ついさっき目の前で起きたことでしょ」
勇者「あそこに石像があるな……調べてみるか?」
ナタリー「やめてよ。また襲い掛かってくるかもじゃない」
ナレ「ということで、石像とは反対の通路へと進む」
勇者「おお、宝箱が6つもあるぞ」
ナレ「宝箱には、小さなメダル、いのちのいし、せかいじゅのは、けんじゃのいし、いの
りのゆびわ、ひかりのドレス、が入っていたあ」
コンラト「せかいじゅのは、呪文使えなくても、死んだ仲間を復活できます」
リリア 「けんじゃのいしは、全員のHPを60から80回復できます。呪文の使えないダンジョ
ンで重宝します」
ナタリー「ひかりのドレスは、守備力90もあって呪文とブレス攻撃を2/3に軽減するのよ
ね。ザオリク使えるリリアが装備するといいわ」
勇者「俺の光の鎧よりも守備力高いのかよ」
コンラト「交換はできませんよ。鎧の方は勇者だけしか装備できないんですから」

ポチッとよろしく!

11
冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・37
2020.09.14

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・37


メニューへ

ドラマに戻る


聖なるほこら

ナレ「マイラから出発すること、妖精の地図南東の逆三角形の島へとたどり着いた」
ナタリー「東方中央部の大陸を通り越したのは何故?」
勇者「地図を見ればわかるけど、そこは例の魔王城に通ずる大陸だろ?当然、訪れるのも
最後というわけだよ」
コンラト「なるほど」
リリア 「馬蹄形に連なる山脈の中央に祠が見えます」
神官「ここは、聖なるほこら。よくぞ来た!いまこそ、雨と太陽があわさるとき」
ナレ「広間が暗くなり、神官の頭上に現れたのは……」
神官「そなたに、この『にじのしずく』をあたえよう!」
勇者「他に何かくれないのか?」
神官「もはや、ここには用がないはず。ゆくがよい。ちなみに、わしのうしろにある宝箱
は、もうからっぽだから気にすることはないぞ」
コンラト「見透かされていましたね」
勇者「うるせえ!」
コンラト「太陽の石と雨雲の杖はなくなりましたけど、聖なる守りは残りましたね」
リリア 「太陽と雨だけで虹が貰えると言ってましたからね。守りは紹介状みたいなものかも
知れませんね。これを身に着けていると、ステータスの運が+30で、ザキとメガンテな
どの即死系などの呪文を回避する確率が上がるみたいです」
勇者「そうなのか?ザオリク(蘇生)使えるリリアにと思ったけど、俺しか装備できない
みたいだな」
ナタリー「それじゃ、最後の大陸に渡りましょうか」
勇者「しかし、この世界の海は東西南北に壁のようなものがあって、その先には行けない
んだよな。地球平面説とか海の果ては巨大な滝があるとかいう世界だな」
ナタリー「それは少し違うわね。ここはたぶん地下世界よ。巨大な岩盤の中に刳り抜かれた空
洞の世界に作られたもの。当然空間は限られているの」
ナレ「などと論争している間にも、船はリムルダールの大陸に到着した」


リムルダール

町娘「リムルダールの町にようこそ」
勇者「今回は時計回りに情報集めしよう」
コンラト「では宿屋のほうからですね」
勇者「泊まってる奴はいないが……箪笥の中に、くじけぬこころがあったぞ」
ナタリー「裏手に勝手口があるわね」
ナレ「裏に回って扉を開けて入ると」
勇者「ここは納戸か?宝箱が一つあるだけだな」
リリア 「いのちのゆびわ、が入っていました。装備してると歩くたびにHPが回復します」
ナタリー「ラダトームの城に向かう街道側の民家の女性が話していたアレみたいね。というわ
けで、あたしが貰っとくわ」
コンラト「宿屋の外に誰かいますよ」
旅人「あー心配だ。宿屋に置きっぱなしの荷物をだれかに取られないだろうか?あの中に
はオルテガさまからあずかった大切な物が入っているのに……」
リリア 「あ、それって……」
勇者「しいー!黙ってれば分からん」
リリア 「でも泥棒ですよ」
勇者「泥棒も何も、元々オルテガのものなんだろう?なら、俺が貰っておいても構わんだ
ろう」
リリア 「いいのかしら"(-""-)"」
勇者「そんなに大切なものなら、宿屋のそばでウロウロしてないで取りに行けばいいじゃ
ないか?もしかして、宿賃踏み倒して逃げているのか?」
ナレ「南西の建物に入る」
町娘「この世界の上には、光あふれる世界がある?信じられませんわ」
勇者「ところがどっこい。あるんだよな」
予言「ここは予言所。しずくが闇をてらすとき、この島の西のはずれに虹の橋がかかりま
しょうぞ」
勇者「ああ、そうだよな……二階は、教会か」
信者「おお神さま!どうか、この国をおすくいください!」
ナタリー「あれ?隣の棟に牢屋があるみたいね」
コンラト「この建物の裏手に隠し階段があるようですねた」
衛兵「その囚人は、人をだましてばかりいた男だ」
囚人「大魔王の城の玉座のうしろには、秘密の入り口があるらしいぜ。まっ、どうせおれ
の話など、だれも信じちゃくれないがな」
勇者「俺は信じるぜ。ドラクエIの竜王の城もそうだからな」

青年「ひかりのたまがなければ、とても魔王を倒せないでしょう」
子供「おねえちゃんたちも魔王を倒しにいくの?でも、おそかったね。きっとオルテガの
おじちゃんが魔王を倒してくれるよ」
コンラト「池の中の小島にご老人がいます」
老人「あわれなり、勇者オルテガ。魔の島に渡るすべを知らず、海のもくずと消えたそう
じゃ」
勇者「北西の建物だが……入り口が見当たらないな」
リリア 「なんか北西隅に、運河に掛けられた橋がありますよね。その橋のたもとから建物に
入れそうですね」
コンラト「どうやら、どこからか町の外側をぐるりと遠回りして北西に向かうようです」
勇者「その、どこからか?はどこだ?」
ナレ「ということで町中を探し回ることにする」
リリア 「北側の二つの扉がある建物は?」
老人「うわさでは、ルビスさまが封じこまれた塔に、光のヨロイがあるそうだ」
勇者「ああ、あったぞ。俺が装備しているのがそうだ。箪笥の中にきんのクチバシ。壺の
中にちからのたねと、小さなメダル見っけ(*^^)v」
町娘「せいなるまもりは、精霊ルビスさまの愛のあかしですわ」
勇者「そうなの?箪笥の中に、さとりのしょがあった」
ナタリー「ほれ、鏡があるわよ。いつものやってよ」
勇者「あほくさ……」
ナレ「勇者はカガミをのぞきこんだ。
    『つかれた顔がうつっている』
    『私ってやっぱりきれいよね。勇者はちょっぴり安心した』
    『かみのけがすこしみだれている。勇者はかみをかきあげた』
    『さわやかな顔がそこにあった』
    『そして、ちょっぴりきどったポーズをしてみた』
    『そして、にこやかに笑ってみせた』
   などという反応があります」
勇者「ば、馬鹿野郎!!」
ナタリー「あはは、赤くなってる(^^♪」
勇者「うるせえ!」
コンラト「最後は武具屋です」
剣士「わたしは見た。年老いた男が、この島の西のはずれに立っていたのを。あの男はい
まどこに……」
リリア 「男って、もしやオルテガさんでしょうか?」
ナタリー「この島の西のはずれ……?例の魔王城が見渡せる場所かしらね」
コンラト「ご老人が言っていた、オルテガさんが魔の島に渡ろうとしていた話ですね」
勇者「それにしても、外周はどこからだ?」
ナレ「町の運河沿いを歩き回って探す。やがて町に入る橋のところへとやって来た」
ナタリー「ほら、東の橋から外側に回れそうよ」
勇者「あは。気が付かなかったな。行ってみよう」
コンラト「あれ?町の外にポツンと立っている女性がいます」
女性「町はずれにいるっていったのに、あの人ったらおそいわね。ぷんぷん」
ナタリー「逢引のようね」
ナレ「北西の建物に到達する」
勇者「壺の中にかしこさのたね、箪笥の中に小さなメダル見っけ(*^^)v」
ナタリー「あんたねえ、目の前の老人の話を聞く方が大切なじゃない?」
老人「まほうのかぎというものを、一度見てみたいものよのお」
勇者「心配するな。いずれかの勇者が渡してくれるぞ」ナレ「建物を出て、さらに外周を
巡ると、青年がポツンと立っていた」
青年「けんじゃのいしは、全員のキズをなおせて、しかも何度でも使えるそうです。とこ
ろで、彼女おそいなあ」
リリア 「ドラクエ名物の男女のすれ違いですね」
コンラト「これですべての情報集め終了ですね」
ナタリー「にじのしずくを貰ったはいいけど、どこで使うのかしら」
リリア 「オルテガさんが魔の島に渡ろうとして、リムルダールの西に立っていたといいます
から」
勇者「魔王の城が見える岬か?」
ナレ「ということで、リムルダール北西の岬へとやって来た」
リリア 「オルテガさんは、ここを渡っていけたのでしょうか?」
勇者「さあな。ガイアの剣なしにギアガの大穴抜けて、この世界へとやってきたみたいだ
からな」

ポチッとよろしく!

11
銀河戦記/鳴動編 第二部 第八章 トランター解放 IX
2020.09.13

第八章 トランター解放


IX


 惑星トカレフに近づく艦隊があった。
 ジュリエッタ皇女が坐乗するインヴィンシブル率いる第三皇女艦隊である。
 自国領エセックス侯国の伯爵が、先走って共和国同盟への簒奪に走ったとの報を受けて、
自ら説得のために足を運んだのである。
 今後とも同じような轍を踏まないように、きっちりとした態度を見せねばならない。
 カーペンター伯爵艦隊を取り囲むようにして、第三皇女艦隊の配備が完了した。
 インヴィンシブル艦橋に玉座するジュリエッタが発令する。
「トカレフを包囲する艦隊に威嚇射撃を行います」
 ホレーショ・ネルソン提督は、その意を察して下令する。
「威嚇射撃用意!艦に当てない至近に設定」

 伯爵艦隊では、突然の攻撃に右往左往していた。
「今の攻撃はなんだ?」
 軌道待機の艦隊を預かっている指揮官が尋ねる。
「味方艦、帝国艦隊です」
「味方だと?何故、攻撃する」
「巡洋戦艦インヴィンシブルを確認。ジュリエッタ様の艦隊です」
 皇女艦隊だと知って狼狽える指揮官。
 まさか皇女相手に反撃するわけにもいかず、そもそも艦船数で敵うはずもなかtった。
「今の攻撃は威嚇だけのようです」
「入電しました。インヴィンシブルからです」
「伯爵様に繋げ」
 それが精一杯の指令だった。

 通信は伯爵の元へと中継される。
「ジュリエッタ皇女様から通信が入っています」
「皇女様から?繋いでくれ」
 副官が通信端末を開いて受信操作をする。
 壁際のパネルスクリーンにジュリエッタ皇女の姿が映し出される。
「これはこれは皇女様。こんな辺鄙なところに何用でございましょう」
 川の流れを受け流す柳のように、平然至極のように尋ねる伯爵。
「それはこちらが聞きたい」
「何をでしょうか?」
「では聞くが、殿下がこの共和国同盟領に進撃した趣旨は理解しておろうな」
「はい。バーナード星系連邦から解放するためです」
「ならば問う。連邦を追い出したまでは良い。代わりに占領政策を行うとは、殿下の意志
に反するとは思わなかったのか?」
「そ、それは……」
 さすがに言葉に詰まる伯爵だった。
 一惑星の城主という身分では飽き足らないと感じていた。
 もっと大きな権限や領地が欲しかったのである。
 その気持ちが先走りして、大胆にも同盟領の占領という行為になったのだ。
 窓の外には、ジュリエッタが派遣したと思われる部隊が次々と降下していた。
 やがて、伯爵の居室に銃を構えた兵士がなだれ込んできた。
 そこへ悠然と姿を現す一人の文官。
 ジュリエッタ艦隊の中でも、戦闘に関わらずもっぱら政務に従事することを任としてい
た。
「政務次官補のレイノア・ロビンソン中佐です」
 と名乗った。
「この惑星トカレフの解放政策のために派遣されました」
「解放政策?」
「はい。アレクサンダー殿下のご意思のままに、このトカレフを元の共和国体制に復帰さ
せるためにです」
「帝国の領土にするのではなく、共和国制度に戻す……それが殿下のご意思なのか?」
「御意!伯爵、あなたを拘禁させて頂きます」
 配下の兵士に指令する政務次官補。
 兵士に両腕を掴まれ、うなだれる伯爵。

 ほどなくして伯爵配下の艦隊はサセックス侯国へと帰還することとなった。

ポチッとよろしく!

11

- CafeLog -