あっと!ヴィーナス!! 第三部 第二章 part-3
2020.12.17

あっと! ヴィーナス!!(34)


第二章 part-4

「地図だ!Google Map のようだな。地図の真ん中にマークがあるぜ」
「ローマ郊外のようだな」
「俺のスマホに届いたってことは、俺がその場所に『ファイルーZ』とやらを持って来いということだよな」
「まあ、そうなるだろうね」
「ファイルーZを、そこに名がある弘美が持って来いか……」
「上手くいけば、一石二鳥というやつね」
「経路ナビを立ち上げてっと、行き先は地図のマーク地点、出発地は現在地、そして徒歩で行くと……日本列島北部を縦断して宗谷岬から海を渡って樺太へ、さらに間宮海峡を渡ってロシアに上陸、シベリア鉄道沿いに行くこと、106日と16時間(13,146km)と表示されたぞ!」
 ディアナがスマホをのぞき込む。
「そのようだな」
「これって、24時間ひと時も休まず、飲み食いもせずにひたすら歩き続けた結果の数値だろうな」
「あなたは馬鹿ですか!?誰が徒歩で行く人がいますか?」
「そりゃ海の上は歩けねえが、宗谷海峡や間宮海峡くらいなら、泳いで渡る自信はあるぞ」
「そうじゃなくって!」
「じゃあ飛行機で行くのか?俺、そんな金持ってねえぞ。そういや、パスポートとやらもないし」
「呆れたわ。目の前にいるのが、誰だと思ってるのよ」
「飲んべったらしの女神だろ?そもそもの発端が、その酒癖の悪さだろ?」
「うむ。確かにその通りだ!」
 ディアナがキッパリと肯定した。
「そうじゃなくって!」
「じゃ、なんだよ?」
「私たちは神だ。そこは分かるな」
「一応そういうことになってるようだな」
「神は人間にできないことができる」
「まあ、それは認めよう。で?」
「ローマなど一瞬で移動できる能力を持っているということである」
「……?」
「もう一度言うぞ。ローマなど一飛びだ」
「なるほど、ワープするのだな。本当にできるのか?」
「インディアン嘘つかない!」
「また、それかよ。神夜映画劇場の見すぎだろ」
「天上界には、映画会社や放送局とかないからな。地上デジタル放送は娯楽の一つとなっておる」
「それで、どうやるんだ?ドラクエみたく旅の扉を使うのか?それともドラエモンのどこでもドアか?」
「似たようなものだが……はい、ディアナよろしく頼む」
「なんだ、私がやるのか?」
「時空管理者の方が間違いないからな」
「言ってろ!ゼウス様のお声が掛かってなけりゃ、おまえの手助けなど御免なんだがな」
「痴話喧嘩してないで、行動に移せよ」
「おまえに、そんなこと言われるのが心外だな」
「ま、確かに。行動に移すべきだな」
 手を前に突き出すようにして、
「ゲートオープン!!」
 と唱えると、目の前に扉が現れた。
 観光都市ローマへようこそ!
 という札が掛かっている。
「観光案内かよ。やっぱ、どこでもドアだったな。確か前回は『過去への扉』だったよな」
「まあな。ノックしなくてもいいぞ」
「さあ、出発しましょう!」
 ディアナ、弘美、ヴィーナスの順で扉をくぐる。
 一瞬光に包まれたかと思うと、目の前はローマの街だった。

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あっと!ヴィーナス!! 第三部 第二章 part-2
2020.12.15

あっと! ヴィーナス!!(34)


 part-3

「地図だ!Google Map のようだな。地図の真ん中にマークがあるぜ」
「ローマ郊外のようだな」
「俺のスマホに届いたってことは、俺がその場所に『ファイルーZ』とやらを持って来いということだよな」
「まあ、そうなるだろうね」
「ファイルーZを、そこに名がある弘美が持って来いか……」
「上手くいけば、一石二鳥というやつね」
「経路ナビを立ち上げてっと、行き先は地図のマーク地点、出発地は現在地、そして徒歩で行くと……日本列島北部を縦断して宗谷岬から海を渡って樺太へ、さらに間宮海峡を渡ってロシアに上陸、シベリア鉄道沿いに行くこと、106日と16時間(13,146km)と表示されたぞ!」
 ディアナがスマホをのぞき込む。
「そのようだな」
「これって、24時間ひと時も休まず、飲み食いもせずにひたすら歩き続けた結果の数値だろうな」
「あなたは馬鹿ですか!?誰が徒歩で行く人がいますか?」
「そりゃ海の上は歩けねえが、宗谷海峡や間宮海峡くらいなら、泳いで渡る自信はあるぞ」
「そうじゃなくって!」
「じゃあ飛行機で行くのか?俺、そんな金持ってねえぞ。そういや、パスポートとやらもないし」
「呆れたわ。目の前にいるのが、誰だと思ってるのよ」
「飲んべったらしの女神だろ?そもそもの発端が、その酒癖の悪さだろ?」
「うむ。確かにその通りだ!」
 ディアナがキッパリと肯定した。
「そうじゃなくって!」
「じゃ、なんだよ?」
「私たちは神だ。そこは分かるな」
「一応そういうことになってるようだな」
「神は人間にできないことができる」
「まあ、それは認めよう。で?」
「ローマなど一瞬で移動できる能力を持っているということである」
「……?」
「もう一度言うぞ。ローマなど一飛びだ」
「なるほど、ワープするのだな。本当にできるのか?」
「インディアン嘘つかない!」
「また、それかよ。神夜映画劇場の見すぎだろ」
「天上界には、映画会社や放送局とかないからな。地上デジタル放送は娯楽の一つとなっておる」
「それで、どうやるんだ?ドラクエみたく旅の扉を使うのか?それともドラエモンのどこでもドアか?」
「似たようなものだが……はい、ディアナよろしく頼む」
「なんだ、私がやるのか?」
「時空管理者の方が間違いないからな」
「言ってろ!ゼウス様のお声が掛かってなけりゃ、おまえの手助けなど御免なんだがな」
「痴話喧嘩してないで、行動に移せよ」
「おまえに、そんなこと言われるのが心外だな」
「ま、確かに。行動に移すべきだな」
 手を前に突き出すようにして、
「ゲートオープン!!」
 と唱えると、目の前に扉が現れた。
 観光都市ローマへようこそ!
 という札が掛かっている。
「観光案内かよ。やっぱ、どこでもドアだったな。確か前回は『過去への扉』だったよな」
「まあな。ノックしなくてもいいぞ」
「さあ、出発しましょう!」
 ディアナ、弘美、ヴィーナスの順で扉をくぐる。
 一瞬光に包まれたかと思うと、目の前はローマの街だった。

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あっと!ヴィーナス!! 第三部 第二章 part-1.5
2020.12.14

あっと! ヴィーナス!!(37)


part-2

 そんなこんなで、ヴィーナスと弘美は、天界にある運命管理局へとやってきた。
「探せ!愛ちゃんをどこへ連れ去ったのか、虱潰(しらみつぶ)しに探すのだ!」
 管理局の部下に命令を下すヴィーナス。
 その部下の心境は、
「また酒飲みすぎてドジ踏んだのかよ」
 と内心思っているだろう。
 早速、天空の女神ディアナが陣中見舞い?にやってきた。
「またもや、双葉愛が誘拐されたようだな」
「前にもやったように、時間を戻して誘拐犯を尾行できないのか?」
 弘美が尋ねた。
「無理だな。またもやアポロンが絡んでいるようだからな。前回使った手が二度も通用する相手じゃない」
「アポロン?石になって地中海じゃなかったのか?」
「いや。海から拾い上げられて、とある美術館に飾られていたはずが……。つい先日、何者かによって持ち去られている。そして石化を解かれてしまったようね」

「第二報が届きました!」
「身代金要求か?」
「いえ、それが『ファイルーZ』を要求しています」
「ファイルーZだと!?」
 顔を見合わせるヴィーナスとディアナだった。
「やはり、アポロンが絡んでいるようだな」
「そして共謀者もいるな」
「アポロンの石化を解いた誰かだな」
 見知らぬ天空の運命管理局とやらに連れてこられて、一人宙に浮いているような立場となっていた弘美。
「おまえらなあ!俺にも、教えろよ。分かりやすく、易しく解説してくれ!ファイルーZとはなんぞや?」
「じつはだな……斯斯然然(かくかくしかじか)だ!」
「なるほど、そうだったのか……ってか、全く分らんぞ!!内容を端折(はしょ)るな」
「アポロンはともかく、共謀者が誰かだな」
「第三報で、ファイルーZの受け渡し場所そ指定してくれば、おのずとわかるだろう」
「しかし、データだけメールで送れと言われたら、対処のしようがないぞ。ボットウイルスに侵されたPCから多国間に渡った遠隔メール発信されたらな」

 イライラしながらも、次の第三報が来るのを待ち受けている神々だった。

「来ました!第三報です!!」
 メールを表示するディスプレイに、被りつく女神。
 画面には、次のような文面が表示されていた。
「受け渡し場所を、そこにいる娘のスマホに送る」
「なに?」
 と、弘美に視線を移すと、

 ♪ チャリラリラン ♫

 弘美の持っているスマホに着信した。
「お!メールが来たぞ」
「見せろ!」
 スマホを奪い取るような勢いで、メール文に注目する女神。
 文面は以下のようになっていた。
『ファイルーZを持って、添付ファイルに示した地図の場所に来い』
「添付ファイルがあるぜ」
「待て!開くなよ。ウイルスが仕込んであるかもしれん」
「だからと言って、開かなきゃ愛ちゃんの場所が分らんぞ」
「まあ、待つんだ。そのメールを管理局のパソコンに、そのまま転送するんだ」
「どうやるんだ?」
「ちょっと貸せ!」
 と、スマホを取り上げるなり、ピピピッと操作してメールを管理局へと転送した。
「メール届きました」
「よし、ウイルスが潜んでいないか解析しろ!」
「かしこまりました」
 解析が行われてゆく。
「ウイルスはありませんでした」
「ご苦労だった」
 と、弘美に向き直って、
「添付ファイルを開いて良いぞ」
「なんだよもう……」
 とぼやきながらも、添付ファイルを開く。

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