銀河戦記/機動戦艦ミネルバ 第六章 新造戦艦サーフェイス I
2020.01.26

 機動戦艦ミネルバ/第六章 新造戦艦サーフェイス


I


 鳥が飛び交い獣が駆けるジャングルの中、実戦訓練が繰り広げられている。
 ペイント弾が装填された火砲を携えて、慎重に狙撃相手を探す者がいた。
 操縦桿を握りモニターを見つめ、外の気配に耳を澄ますアイクがいた。
 右手方向からガサゴソと音が聞こえた。
「そこか!」
 身を構えて火砲を放つアイク。
 相手は素早く身をかわして木陰に隠れた。
「遅いんだよ。アイク」
 ジャンであった。
 身を翻して反撃してくる。
 アイクとジャンの操縦能力は、ほぼ互角のようであった。
 そのような戦闘状況は、ミネルバの艦橋でもモニターしていた。
「あの二人、なかなかやるじゃないですか。反射速度は並じゃないです。士官学校ではし
ょっちゅうサボっていたらしいですが」
「外見からだけでは判りませんからね。ランドール提督が、その良い例です」
「ああ、噂は聞いていますよ。艦長は提督の後輩でしたね」
「まあね……いろいろと、その人となりを見せ付けられました」
 そんな会話の間にも、二人の戦闘は続いている。
 アイクとジャン以外にも実戦訓練に参加している訓練生は多数いた。
 燃料切れを報告してくる機体が出始めていた。
「意外と早かったですね。もうしばらく動けるはずですが」
「まだまだ未熟だからでしょう。実戦投入はまだ無理ですね」
 頃合い良しとみて、
「訓練は終了。全機帰投させてください」
「了解しました。全機帰投させます」

 ミネルバ艦橋で、ナイジェル中尉とオーガス曹長が、フランソワ艦長に訓練状況の報告
をしている。
「今後も怠りなく、艦内での訓練を続けてください」
「了解!」
「以上です。下がって結構です」
 踵をカッと合わせ、敬礼して退室するナイジェル中尉とオーガス曹長。
 廊下を歩きながら話し合う二人。
「今回の訓練では、例の二人が結構良い動きをしていましたね」
「ああ、意外だった。この分だと、実戦投入一番乗りになるだろう」

 突然、警報が鳴り響いた。
『敵機来襲!総員戦闘配備!!』

「訓練生を回収した後で良かったですね」
「そうだな。急ぐぞ、出撃だ!」
「はい!」
 言うが早いか、発着場へと駆け出す二人。
 既に戦闘機編隊は、飛び立った後だった。
「整備は済んでいるか?」
 整備士に確認するナイジェル中尉。
「はい。燃料、弾薬とも満載です」
「結構!行くぞオーガス」
「あいよ」
 それぞれの分担に分かれて機体を動かす二人。

 艦橋。
「ザンジバル級が五隻接近中!」
 レーダー手の報告に、副長が応答する。
「相手にとって不足はありませんね。前回のように弾薬が尽きるということもないし」
「油断は禁物ですよ」
「はい!」
 戦闘が始まる。
 しかしながら、五隻くらいのザンジバル級では、機動戦艦ミネルバの敵ではなかった。
 とは言え、損傷をまったく受けないというわけにはいかなかった。
 未熟兵が多く、戦闘には不慣れだったからだ。辛うじてミネルバの機動力で何とか凌い
だという状況だった。
「もう一度ジャングルへ降りて艦体を隠しながら修理を急ぎましょう」
 修理には、パイロット候補生は訓練を終えたばかりで疲れているだろうと、その他の訓
練生が任務に当たることになった」
 艦橋で、その様子を見ながらベンソン中尉がため息をもらす。
「将来的にいつまで、このような状況が続くのでしょうか?」
「最終的には、ランドール提督の反攻作戦が開始されて、このトランターへの降下作戦に
至った段階ですね。それまで、我々は内地に留まって戦い続けるだけです」
「致し方ありませんね」
 反攻作戦がいつから始まり、いつ終わるのか、誰にも予想がつかない。ただ言えるのは
ランドール提督次第というだけである。
「それにしても、レイチェル・ウィング大佐殿は、どこで何をしてらっしゃるのでしょう
か?」
「秘密の海底基地があるそうなので、そこで各地に散らばっている仲間への指示・命令を
出しておられるのでしょう」
「海底基地ですか……。そのようなものをいつの間に築き上げたのですかね」
「メビウスは占領機甲部隊ですから、優秀な工作兵も揃っています。秘密裏に作業を進め
ることも可能でしょう」
「一度訪ねてみたいですね」
「そのうち実現するでしょう」
「期待しています」
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銀河戦記/鳴動編 第二部 第五章 アル・サフリエニ I
2020.01.25

第五章 アル・サフリエニ




 アル・サフリエニ方面タルシエン要塞。
 中央コントロール室。
 要塞司令官のフランク・ガードナー少将は、銀河帝国から放映されているアレックス・
ランドールこと、アレクサンダー皇子の元帥号親授式及び宇宙艦隊司令長官就任式の模様
をいぶかしげに眺めていた。
 アナウンサーは、アレクサンダー皇子についての詳細を解説していた。行方不明になっ
てからのいきさつ、統制官としての軍部の改革、そして宇宙艦隊司令長官への抜擢。
 やがてアレックスが登場して、儀典がはじまった。
 大勢の参列者が立ち並ぶ大広間の中央、真紅の絨毯の敷かれた上を、正装して静かに歩
みを進めるアレックス。
 参列者の最前列には皇女たちも居並んでいる。
 エリザベスの待つ壇上前にたどり着くアレックス。
 ファンファーレが鳴り響き、摂政エリザベスが宣言する。
「これより大元帥号親授式を執り行う」
 壇上の袖から、紫のビロードで覆われた飾り盆に乗せられて、黄金の錫杖が運び込まれ
る。錫杖は権威の象徴であり、軍の最高官位を表わしているものである。

 そんな儀典の一部始終を、タルシエン要塞の一同はじっと目を凝らして見つめている。
「やっぱりただものじゃなかったですね。ランドール提督は」
 要塞駐留第八艦隊司令のリデル・マーカー准将が口を開いた。
「ただものじゃない?」
「皇家の血統だとされるエメラルド・アイですよ。またぞろ帝国のスパイ説という議論が
再燃しそうです。解放戦線の将兵達の士気に影響しなければよいのですがね」
「アナウンサーの解説を聞いただろう。幼少時に誘拐されて、その後の経緯は不明だが共
和国に拾われたのだそうだ。生まれは帝国かもしれないが、育ちは共和国だ。生みの親よ
り育ての親というじゃないか。提督は、純粋に共和国人と言ってもいいんじゃないか?」
「確かにそうかも知れませんが、人の感情というものは推し量れないものがあるものです。
仲間だと思っていた人間が、ある日突然皇帝という天上人という近寄りがたい存在となっ
た時、人は羨望や嫉妬を覚えないわけにはいかないのです」
 准将の危惧は当たっているといえた。
 要塞に駐留する艦隊内では、あちらこちらでアレックスの話題で盛り上がっていた。
「大元帥だってよ。えらく出世したもんだ」
 銀河帝国と共和国同盟とでは、軍人の階級については違いがある。
 同盟では、大将が最高の階級である。
「しかも、ゆくゆくは皇帝陛下さまだろ。身分が違いすぎじゃないか?」
「やっぱりあの噂は本当だったということかしら」
「帝国のスパイってやつか?」
「また蒸し返している。赤ちゃんの時に拾われた提督が、スパイ活動できるわけないじゃ
ない」
「そうそう、たまたま行方不明になっていた王子様を同盟軍が拾って何も知らないで育て
てきただけだ」
「だからってよお……。今日の今日まで、誰も気がつかなかったってのは変じゃないか。
時の王子様が行方不明になっているっていうのにさ」
「それは、王子が行方不明になったことは極秘にされたのよ。大切なお世継ぎが誘拐され
たなんて、帝国の沽券に関わるじゃない」

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冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・7(金曜劇場)
2020.01.24

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・7


勇者「ともかくサンブルグへ行ってみなくちゃ、先に進めないようだな」
王子「そうですね。被害状況を確認しましょう」
勇者「まずは装備確認だな」
武具「ここは武器と防具の店だ。どんな用だね?」
勇者「見せてもらおうか」
武具「はがねの剣や鎧がお薦めだね。この先、全体呪法を使うモンスターや、攻撃力・防
御力の高いマンドリルのような獣も多いからね」
勇者「なるほど……。とりあえず持ち合わせもないし、はがねの剣をくれ」
武具「はがねの剣だな。さっそく装備するかい?」
勇者「たのむ」
武具「せっかく買ったんだから、装備しなきゃなっ!」
王子「わたしにはてつのやりをお願いします」
武具「また来てくれよ!」
勇者「よっしゃ!いざ、ゆかん!サンブルグ城へ!!」
ナレ「サンブルグ城は、サンペタを出て、西へそして南と下ったところにある。強力なモ
ンスターを打ち倒し、何とかサンブルグ城にたどり着く」
勇者「これは酷いな……。城というよりも廃墟だ」
王子「モンスターの吐いた毒沼に囲まれてます。足元にも気をつけなくては」
ナレ「慎重に城内に侵入する二人」
王子「中も酷いありさまです。これじゃ、一人の生存者もいないでしょう」
勇者「ん?なんか変なのが動いているぞ」
王子「炎かな、いや。あれは魂ですよ」
勇者「魂?」
王子「話しかけてみましょう」
勇者「できるのか?」
王子「一応、僧侶のスキル持ってますから」
ナレ「ゆらめく魂にはなしかける王子」
王魂「わしはサンブルグ王のたましいじゃ。わが娘は呪いをかけられ犬にされたという。
おお くちおしや……」
王子「おうさま……。亡くなられていたんですね。姫や臣下を逃がすために、最後まで残
って勇敢に戦ってらしたのでしょう」
勇者「俺なら、いの一番に逃げ出すがな」
王子「そういえば……。サンペタに人懐こい犬がいましたね。もしかしたら……」
勇者「犬にされたお姫様だったとか?」
王子「ありえます」
勇者「だがよ。どうやって呪いを解くんだ?」
王子「もう少し、ここで聞き込みをしましょう」
勇者「といっても皆、死んで魂になっているようだがな。おい、おまえ」
兵魂「うわ~ハーゴンだ!ハーゴンの軍団が攻めて来た!助けてくれー!」
勇者「他力本願な奴は死んで当然だな。そこのおまえ」
兵魂「ここから東の地 4つの橋が見えるところに 小さな沼地があるという。そこに
ラーのかがみが……。これを誰かに伝えるまで 私は死にきれぬのだ……」
王子「聞きましたか?」
勇者「ラーのかがみ、か……」
王子「重要なアイテムのようですね」
勇者「階段があるな、気になる」
王子「しかし、壁に囲まれて行けないようですが」
勇者「よく見ろ、北西の壁が崩れて、外壁をぐるりと回れそうだ」
王子「でも毒沼がありますから、慎重に行きましょう」
ナレ「階段を降りたところには、傷つき瀕死の兵士が佇んでいた」
勇者「おい、おまえ。こんな所でなにをしている」
兵士「ああ、姫さま……。私は、姫さまをお守りできませんでした……。そのため、姫さまは呪いで姿を変えられどこかの町に……。しかし、もし真実の姿をうつすという、ラーのかがみがあれば……。姫さまの呪いをとくことができるでしょう……。旅の人よ。どうか姫さまを……。ぐふっ!」
ナレ「兵士は魂になった……」
王子「やはり、お姫さまは呪いで犬にされて、さ迷っているようですね」
勇者「サンペタの犬か?」
王子「そして呪いを解くには、ラーの鏡が必要です」
勇者「それは四つの橋が見える沼地にあるということだな」
王子「そのようです」
勇者「他に魂は見当たらないようだ。ともかく、ここを脱出しよう。モンスター強すぎ」
王子「そうですね。ひとまずサンペタに戻りましょう」
勇者「うん、セーブもしておこうぜ」

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