冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・14
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ナレ「川を渡り、毒沼を越えて竜王城へとやってきた一行」
勇者「さて、まずはロトの剣を手に入れるぞ!」
王子「竜王に会いに行くのではないのですか?」
勇者「それは後回しだ。レベルアップも兼ねて、先に剣を見つける」
王女「ロトの剣があるという確証は?」
勇者「ドラクエIをプレイしたからな」
王子「なんですか、それは……」
勇者「とにかくだ。城に入ったら、マッピング頼むぞ」
王女「Iをプレイして覚えてないの?」
勇者「俺が、記憶力いいと思うか?それに、Iから百年も経っているんだ。マップも変わ
っているかもしれん」
王子「はあ……わかりました」
ナレ「マッピングをしながら、城内を探索する一行。グレムリン4体の出現に手こずり、
何度も全滅を繰り返しながらも、念願のロトの剣を手にするのだった」
勇者「取ったど〜!!(剣を高々と掲げる)」
王子「おめでとうございます。じゃあ、リレミトで脱出しますか?」
勇者「おう……ってか、いつリレミト覚えたんだ?」
王子「ついさっきですが」
勇者「でかしたぞ。おまえって、意外と便利な奴だな。戻ったらカツ丼奢ってやるぞ」
王子「そんなもの、この世界にありませんよ。リレミト!」
ナレ「竜王城を脱出して、一旦ラダトーム城へと帰還する」
勇者「よおし、カツ丼も食ったことだし、今度は竜王に会いに行くぞ!」
王子「ソレ、どこで食ったんですか?」
勇者「気にするな。ナレーションの大好物だそうじゃないか」
王子「そうなんですか?」
ナレ「ええ、まあ……」
王女「意外と俗物的なんですね」
ナレ「ほっといてください!」
勇者「腹ごしらえも済んだし、出発だあ!」
ナレ「再び竜王城に戻ってきた一行」
王子「前回の探検で、おおよそのマップが出来上がっています」
勇者「そうか、前回使わなかった階段を昇り降りすればいいんだよな」
王子「はい。3階からですが」
勇者「うん……(考え込んで)このロトの剣、おまえにやる!(剣を王子に手渡す)」
王子「えええ!いいんですか?」
勇者「ああ。鉄の槍じゃ、心もとないだろ?俺は、同じ攻撃力のおおかなづちで十分だ」
ナレ「なんとまあ!珍しくパーティー思いの行動をしましたね」
勇者「うるせえ!リレミト覚えてて、回復役のこいつが必要だからだ」
王子「ありがとうございます。ありがたく頂いておきます」
ナレ「こうして、竜王城の最深部へと突き進み、竜王の前へと歩み出たのであった」
竜王「よく来た、勇者よ。わしが王の中の王、竜王のひまごじゃ。最近パーゴンとかいう
者が、えらそうな顔をして、はばをきかせていると聞く。じつにふゆかいじゃ!もし、わ
しにかわってパーゴンをたおしてくれるなら、いいことを教えるがどうじゃ?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
勇者「いいえ、と答えたら?」
竜王「そうかいやか……。おまえはいがいと心のせまいやつだな。では、もう何もいわぬ。
行くがよい。」
王子「何言ってるんですか?ここまで来て、知らんぷりんはないでしょ!」
勇者「うるさいなあ!じゃあ、はい、だ」
王女「なによ、その言い方は?」
勇者「間違った選択をして、ゲームオーバーになったり、スタート地点に戻されることは
ないからな」
王女「勝手になさい!」
竜王「ほほう。やってくれるかっ!では、5つの紋章をあつめよ。さすれば精霊の守りが
えられるという。かつてメルキドと呼ばれた町の南の海に、小さな島があるはず。まず、
そこへ行け!その島は、この城からまっすぐ南へ進めばたどりつけるはずじゃ!紋章をあ
つめ、精霊のチカラをかりなければ、パーゴンはたおせまいぞ!」
勇者「紋章集めか……ドラクエVでいう所の、オーブ集めに相当するのだな」
王女「なんのことを、おっしゃっているのでしょうか?」
勇者「いや、こっちの話。気にするな。さあ、南の島へ向かってGO!だ」
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