冗談ドラゴンクエストV 冒険の書・24
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オリビアの岬
ナレ「ロマリアの西にある祠に入り、最後の鍵で開けた扉の先にある旅の扉に飛び込む」
勇者「ここはどこだ?ちょっと外に出てみよう」
ナレ「そこは、氷の大地だった」
ナタリー「さ、寒い!氷の世界じゃない。何もないわね」
リリア 「戻りましょう」
コンラト「我々は西の旅の扉から来ましたが、北側と東側に旅の扉がありますね」
勇者「とりあえず、東側に行ってみよう」
ナレ「飛んだ先は、教会のようだった。またもや東に最後の鍵の扉の中に旅の扉がある」
勇者「ふむ、我々は教会の西の扉から出てきたわけだ。しかし、旅の扉が次々と現れて
迷子になりそうだな」
神父「うわさでは、サマンオサの王が人がわりしたらしい。勇者サイモンが右の扉より追
放されたのも王の命令と聞く。サマンオサは、このほこらの西。山ぞいをぐるりと西にす
すまれるがよかろう」
ナタリー「サイモンですってよ」
勇者「ここを出ればサマンオサらしいが、ちょっくら東の扉の先をのぞいてみようぜ」
ナレ「飛んだ先には、もう一つの旅の扉と、最後の鍵の扉があった」
勇者「旅の扉は後回しにして、ここがどこかを調べなきゃな」
ナレ「最後の鍵を開けて出た所は、宿屋だった」
リリア 「泊まりますか?」
勇者「いや、外に出てみよう」
ナレ「そこは二つの湖が連なった細い岬の祠」
勇者「ここがどこか、世界地図を見て確認しよう」
コンラト「こ、ここは?ずっと南に下ればバハラタですよ」
リリア 「ノルドの洞くつをでて、南へ行けばバハラタ。北へ行けばここに来れたのですね」
勇者「ううむ……この湖はカスピ海?それともアラル海かな。ロシア領内だな」
リリア 「あそこを見てください!湖の中に島が見えますよ。祠もあります」
ナタリー「船がないと、あそこへは行けないわね。宿屋に戻りましょう」
兵士「うわさでは、この湖のまんなかに、ほこらの牢獄があるらしい。とらわれた者たち
のたましいが、今でもさまよっていると聞く」
勇者「北側に最後の鍵の扉があるな。その先はどうなっているんだ?」
詩人「ここは、オリビアの岬。嵐で死んだ恋人を思い、オリビアは身を投げました。しか
し、死に切れぬのか行く船を呼び戻すそうです。もし、恋人エリックとの思い出の品でも
捧げれば、オリビアの魂も天に召されましょうに。うわさでは、エリックの乗っていた船
も、また幽霊船としてさまよっているそうな」
コンラト「繋がりましたね。幽霊船にすべての謎ありです」
勇者「つまりこうか?ガイアの剣を持っているサイモンは、幽霊船に乗せられてほこらの
牢獄に入れられている可能性あり?」
リリア 「幽霊船となってさ迷っている理由は分かりませんが……。元々はちゃんとした護送
船だったのが、嵐にあって座礁や沈没するなどして幽霊船になったとか」
勇者「ともかく、あの祠に行く必要があるようだな」
コンラト「北の海に繋がってそうですから、船で川を遡って来ることになりますね」
リリア 「そろそろ、サマンオサに行きますか?」
勇者「そうだな」
ナレ「先ほどの教会に戻って、外へ出て西へ向かうとサマンオサ城が見えてくる」
サマンオサ
勇者「よし、道なりに調べて行こうか」
町男「ここは、サマンオサの町です」
勇者「宿屋の横の樽に小さなメダル見っけ(*^^)v」
リリア 「宿屋の隣は教会ですけど……。牧師さんがいないわね」
ナタリー「あら、隣の墓地に人が集まってるわよ」
子供「ねえ、もう父ちゃんは帰ってこないの?どこかへ行ったの?」
姉?「おーい、おいおい……(泣いている)」
母親「あんたあ〜なんで死んだのよお〜うっうっ……」
リリア 「お葬式だったようですね」
勇者「牧師が邪魔で、後ろの建物に入れないな」
リリア 「お葬式が終わるのを待つしかないみたいです」
ナレ「墓地の南側で、くるくる回りながら走り回っている子供がいる」
子供「いっちにっ、いっちにっ!ぼく、りっぱなおとなになって、父ちゃんのかわりに母
ちゃんを守るんだ!だから、からだをきたえてはやく大きくなるんだ。いっちにっ!」
勇者「そうか。頑張れよ!p(*^-^*)q がんばっ♪」
男A「プレナンよおー。おまえは、いいヤツだったのにな〜」
男B「王さまの悪口をいっただけで、死刑だなんてあんまりですよ!これじゃ、おちおち
商売もできませんよ!」
牧師「天にましますわれらが神よ。戦士ブレナンのめいふくを祈りたまえ」
町娘「多くの人たちが、毎日牢に入れられたり、死刑になっているんです。昔は、おやさ
しい王さまだったのに……」
勇者「この家はなんだ?ともかく……壺の中にちからのたね見っけ(*^^)v」
主婦「今は、あの子が大きくなることだけが、心のささえなんです。さあ、おいしいごは
んをいっぱいつくらなきゃ!」
コンラト「この建物は?階段が二つありますよ。北を上がってみましょう」
剣士「どうやら、店の者は葬式へ参列しているらしい」
ナタリー「店主がいないんじゃ、用はないわね。他を当たりましょう」
住民「あんたも命がおしいなら、お城には行かないほうがいいよ」
老人「魔王が世界をほろぼすなんてうわさもあるし、長生きなぞするんじゃなかったわい」
老婆「王さまは、夜になると2階でひとりで寝ているそうじゃ。城内とはいえ不用心だと
思うがのう」
ナタリー「町の情報も集まったし、そろそろ宿屋で寝ましょう」
ナレ「ということで夜が明けた」
勇者「お、葬式も終わったようだな。さっきの墓の建物に入ってみるか」
ナタリー「たぶん火葬場か納骨堂かなんかよね。あまり行きたくないんだけど……」
コンラト「煙突がないから、火葬場ではないみたいですけど」
男 「ここだけの話、王さまがおかしくなったのは、へんげのつえのせいだ。オレは、そ
う思うんだが、あんたどう思う?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
勇者「突然、問われても分かるわけないだろ。いいえ、だな」
男 「う〜ん、やっぱりなあ。あんたは、そういうと思ったよ。ところで、バシルーラさ
れた仲間はルイーダの酒場にもどっているって話だぜ」
勇者「ほおう……。ちなみに、はいと答えても同じ返答が帰ってくるぞ」
リリア 「やはり、へんげのつえが次なる重要アイテムのようですね」
コンラト「どうやら、ここは墓守の家だったようですね」
ナタリー「墓地に誰かいるわ。喪主の母親ね」
母親「どうして、こんなことに…。夫もさぞや無念だったと思いますわ。うっうっ……」
勇者「俺が男だったら、『奥さん!僕と一発せえへんかあ』とか迫るような気がする」
ナタリー「ああ、それは間違いないわね」
勇者「墓石のそばに、すばやさのたね、小さなメダル見っけ(*^^)v」
リリア 「町の中の情報集めはこんなものだと思います」
勇者「そうだな。そろそろ、城の方に行ってみるか」
ナレ「町の南西の場所にある橋を渡ると、サマンオサ城に入る」
剣士「私は、サイモンの息子。ゆくえ知れずになった親父をさがして、旅をしている。う
わさでは、どこかの牢屋に入れられたと聞いたのだが……」
勇者「サイモン……。どっかで聞いたような名前だな」
ナタリー「馬鹿ねえ、ガイアの剣を持っていて、幽霊船に乗っているかも知れない人よ」
コンラト「牢屋に入れられたということは、オリビアの岬から見えた湖の中の牢獄ということ
でしょうね」
勇者「ふむ。城に入ろうぜ」
番A「ここは、サマンオサの城だ」
番B「王さまに呼ばれてきたのか?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
勇者「もちろんだ!」
門番「うそをつくな!おまえのようなヤツが来るなど、知らされておらぬ!」
ナレ「体よく追い出される一行」
勇者「しようがねえなあ……。どこか別の入り口があるか探してみよう」
リリア 「見てください!城門の右手の方に、門番がいる扉がありますわ」
勇者「よし、行ってみよう」
兵士「ここは、城の勝手口だ。ご用聞きの者か?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
勇者「へえ、そうでがんす。新鮮な魚をお届けに参りやした」
兵士「いつもの人と違うな。まあいい。では、入るがよい」
ナタリー「さっきの物腰、板についてたじゃない。魚屋になれるんじゃないの?」
勇者「うるせえ!」
飯炊「ここはお城の台所。ご用のない方は、ご遠慮くださいませ」
飯炊「邪魔をしないでください。食事がおくれると、私たち、死刑になってしまいますっ」
ナタリー「ひどいわね」
勇者「ここの最後の鍵の扉の中にいる兵士はどうかな?」
兵士「うわさでは、魔王という者が世界をほろぼそうとしているらしい。もしかして王さ
まは魔王に心を売ってしまわれたのであろうか……」
ナタリー「階段があるわね」
兵士「ここは牢獄。立ち去られよ」
勇者「おい。牢屋に入れられている人たちに聞いてみたいのだがな」
リリア 「だめのようですね。あきらめましょう」
ナレ「城内北側の園庭にいる女性に話しかける」
王女「あんなにやさしかったお父さまなのに……。姫にはお父さまが、別人のように思え
てなりませんわ」
リリア 「王女さまのようです。王さまの心変わりは本当のようですね」
勇者「北東の階段は?上がってみるか」
コンラト「どうやら尖塔のようですね」
ナタリー「最上階に登ってみたけど何もないわよ」
勇者「……ん?なんか壁に切込みがあるが……気になるな」
リリア 「え?まさか」
勇者「もちろん!ここから飛び降りるぞ!」
三人「またですかあ!」
ナレ「そこは屋上のようなところだった」
勇者「あれ?あそこ、なんか豪華な部屋あるぞ」
ナレ「屋根伝いに、その部屋に入る」
リリア 「どうやら、王の間のようです。誰もいませんね」
コンラト「昼間は、謁見の間にいるのでしょう」
勇者「そこの階段を降りてみるか」
ナタリー「先は謁見の間に続いているけど、衛兵が扉の前に陣取って中に入れないわ」
衛兵「ここは、サマンオサ城だ」
勇者「それは分かっている。こんな城の中で言うことか?城の門番ならともかく」
リリア 「てこでも動かないですね。戻るしかないようです」
ナレ「ということで、謁見の間に戻ってきた」
女A「王さまのためなら、私たちなんでもいたしますわ。おほほほ」
女B「王さまは、とってもりっぱなかたですわ。おほほほ」
勇者「よっしゃ。王にご面会といくか」
ナタリー「謁見でしょ」
勇者「どうでもいいや」
ナレ「と、国王に向かって一歩前に踏み出した途端」
国王「うぬらはどこから入ってきたのじゃ?あやしいヤツめ!この者らを牢にぶちこんで
おけい!」
近衛「ハッ!さあ、来るんだっ!」
ナレ「両脇を抱えられて、引きずられていく一行。北西の階段にて」
近衛「おりろ!」
牢番「さあ、こっちだ!」
ナレ「牢の前にて」
牢番「入るんだ!」
ナレ「牢屋に入れられてしまいました」
牢番「おとなしくしているんだぞ!」
ナレ「と、元の所定位置に戻る牢番」
勇者「ふむ……。牢屋か……最後の鍵は……あるな。では、こっそりと」
ナレ「牢やぶりを実行する」
コンラト「おかしいですね。普通、牢屋に入れる時には所持品検査しますよね?」
ナタリー「そうね。身ぐるみ剥がされて、囚人服着せられるわよね」
勇者「ま、いいじゃないか。さて、ちょっくら囚人達から、情報を集めるか」
詩人「私は、旅の詩人です。はるかロマリアの北東、湖のほこらの牢獄でくちはてたサイ
モンのように、わたしもここで一生を終えるのでしょうか?ああ!」
リリア 「サイモンという人が湖の祠の牢獄に捕らえられたのは、ほぼ確定しましたね」
娘 「きっと魔物たちが人にとりつきはじめたのですわ。おお、こわい……」
リリア 「この女の人は、どんな罪状で牢に入れられたのでしょうか?」
勇者「さあな。食事が遅れただけでも死刑になるらしいからな」
コンラト「可哀そうですね。いずれ死刑に?」
勇者「わからん。つぎの牢にいるのは……骸骨か。一応調べておくか」
骸骨「返事がない。ただのしかばねのようだ……」
勇者「なにもないな。普通は、なんか書置きを残していってもよさそうなのだが……テド
ンの牢屋の人のように」
剣士「真実の姿をうつす、ラーのかがみというものが、南の洞くつにあるそうだな。そし
て、この話を人にしたとたん、オレは牢に入れられたのだ。くそっ!どうなっているの
だ!」
勇者「ラーの鏡か……。どこかで聞いたような気がするな……Uだったか」
リリア 「とりあえず、メモしておきます( ..)φカキカキ」
コンラト「誰もいない牢があります。しかも、南に通路が続いています」
勇者「行ってみよう」
ナレ「突き当りに階段があり、降りるとそこは別の牢獄であった」
勇者「なんだ?地下の地下牢か……」
コンラト「あそこに貴賓ある男性がいますよ。やつれてはいますが、もしかした本物の王さま
とか?」
勇者「なんでだよ。王さまがこんなところで寝ているとは」
ナレ「鉄格子を開けて、国王?の前に立った」
勇者「あ!足元に、いのちのいし見っけ」
国王「だれか、そこにおるのか?わしは、この国の王じゃ。なに者かが、わしからへんげ
のつえをうばい、わしに化けおった。おお、くちおしや……」
コンラト「本物の王さまのようですね。ここに幽閉されているのでしょう」
リリア 「助けられないかしら」
ナタリー「今は無理ね」
勇者「しかし、ジパングのヒミコみたいに、なんで殺さないんだよ。生かしておくから足
が付くだろ」
ナタリー「助け出したら、セーブ王になるからじゃないの?」
勇者「はんあ!?冒険の書に記録してくれる王様だから生かしているだと?それでいいの
かよ。え?ナレーションよ」
ナレ「私は知りません('ω')ゲームマスターに聞いてください」
コンラト「ともかく……まずは偽の王さまを倒すのが先決でしょう」
勇者「そうだな……。で、左の方に何かありそうだが……」
ナタリー「通路は……だめね。壁があって行き止まりよ」
勇者「となると牢の中だ。調べろ!」
リリア 「あ、左側に隠し通路がありました」
ナレ「ずんずんと通路を進んだ先に階段があった」
コンラト「この上には何があるのでしょうか?」
勇者「当たって砕けろ!だ」
ナレ「階段を昇ると地上の墓場だった」
勇者「な、なんだ!なんでこんな所に出るのだ?」
ナタリー「とにかく脱出成功ね」