冗談ドラゴンクエストV 冒険の書・7
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砂漠の地へ
ナレ「というわけで、砂漠から山脈伝いに沼地にたどり着いた」
老人「まほうのカギをおさがしか?」
勇者「もちろんだとも」
老人「カギは、さばくの北、ピラミッドに眠ると聞く。しかし、その前にまずっ!イシス
の城をたずねなされ。たしかオアシスの近くにあるはずじゃ」
勇者「わかった!イシスの城に行けばいいんだな。と、その前に……」
コンラト「家探しですね」
勇者「おうともよ。おてんばじてん、小さなメダル見っけ(*^^)v」
リリア 「二冊目のおてんばじてんですね」
勇者「よし、イシスの城を目指すぞ」
コンラト「オアシスの近くですね」
ナレ「灼熱の砂漠を渡ること、超硬い『じごくのハサミ』に苦戦しながらも、なんとかオ
アシスを見つけた」
勇者「このオアシスにイシスがあるのか?」
リリア 「助かりました。灼熱地獄の砂漠を渡って、喉がカラカラです」
ナタリー「急げや、急げ!」
住民「ここは、さばくの国イシス。いまは亡きファラオ王のつくった国です」
勇者「墓場があるな……。例によって何かあるかも……小さなメダル見っけ(*^^)v」
兵士「この国をおさめているのは、とても美しい女王さまだ。おぬしも女王さまが見たくて、
はるばるやって来たのだろう」
住民「だれもソクラスのことを笑えまい。人生とは、ああしたものかも知れぬ……」
勇者「ソクラス?古代ギリシャのソクラテスなら知っているが?」
ソクラス「わたしは、ソクラス。こうして夜になるのを待っています。でも、夜になるとなぜか、
朝がまちどおしくなってしまうのです」
勇者「やっぱりソクラテスだよなあ……」
剣士「さばくの北には、ピラミッドとよばれる王家の墓があるそうだ。オレもいってみたいも
のだが、なにしろなん1000年も昔からの神聖なたてものだからな…へたに近づいたりたからも
のにふれたりしたら、呪われるにちがいないぞ」
勇者「残念だが、そのピラミッドに用があるのでな。まほうのカギを手に入れなきゃならんの
だ!」
住民「チッ!今日もかなり負けちまった…」
ナタリー「ですって、どこかに賭博場でもあるのかしら」
コンラト「あそこに階段がありますよ」
勇者「降りてみよう」
案内「ここはモンスターが戦う、手にあせにぎる格闘場です!」
勇者「なるほど……とりあえず、ここは後回しにしよう。まほうのカギを手に入れるのが最優
先事項だ」
ナタリー「あら、めずらしいこと」
勇者「俺は16歳の未成年だぜ」
リリア 「この世界では十分大人ですよ」
勇者「とにかく先を急ぐぞ」
コンラト「中島みたいなところに誰かいますよ」
住民「つめたい水はいかが?水はわたしたちのたからですわ」
老人「ゴクゴク……ひゃー!うまい!さばくは、のどがかわいて…それに魔物たちのおそろし
いこと!しかし、女王さまの美しさたるや、ここまで旅をしたかいがあったというものです」
勇者「そんなに美しいのか?この俺と比べたらどうだ?」
ナタリー「あんた、張り合いたいわけね」
勇者「年頃の16歳の女の子だからな」
ナタリー「言ってなさいよ」
詩人「うたはどうです?旅のひと」
勇者「タダならな」
詩人「ラララ、ほしふるうでわをつけたなら、すばやさ上がってうれしいな、ラララ…」
勇者「ほしふるうでわ?すばやさを上げるアイテムか……」
リリア 「城壁が途切れ、石畳の続いている先に、城があるみたいですね」
ナレ「イシスの町を北側に抜けると、一旦オアシスに出て、その畔に城があった」
衛兵「ようこそ、イシス城へ。さばくを旅しておつかれでしょう。どうぞ、ごゆるりと」
勇者「さて、女王さまとやらに面会するとしようか」
リリア 「あの……。こういう場合は謁見というのでは?」
勇者「そうなのか……あれ?庭内の西側の円柱の一部が途切れているな。なにかありそう
だ。怪しい場所は見逃すな!だよ」
ナタリー「謁見はどうするのよ」
勇者「後回しだ!」
ナレ「途切れた円柱から回り道した所には、城郭通路があり、さらに進むと階段があった」
勇者「階段を降りたはいいが、狭い通路だな。お、宝箱があったぜ」
ナレ「宝箱を開ける勇者」
勇者「おお!噂の『ほしふるうでわ』が入ってたぜ」
ナレ「すると、目の前に亡霊が現れた」
亡霊「わたしの眠りをさましたのはお前たちか?」
勇者「そうだ!」
亡霊「では、そのたからばこの中身をとったのもお前か?」
勇者「もちろんだ!」
亡霊「お前は正直者だな。よろしい。どうせ、もうわたしには用のないもの。お前たちに
くれてやろう。では…」
ナレ「やがて、静かに消え去ってしまう」
リリア 「成仏されたようですね。宝物を守っていたのでしょうか?」
勇者「さあな、俺にくれたんだから、それほどでもないんじゃないか」
ナタリー「正直者ですって……あんた意外と度胸があるわね」
勇者「胸なら一応あるぞ。女の子だからな、B78だが……ついでにW60、H81だ。
身長158cm、体重53kgだ。どうだ参ったか」
ナタリー「その胸じゃないわよ。でも一応平均的なサイズみたいね」
勇者「そうなのか?」
コンラト「余談はさておき、はやく女王さまにお目通りしましょう」
ナレ「改めて城の中に入る一行」
勇者「なんか、やけに猫がいるな。まさか、呪いで猫にされたとかじゃないだろな。冗談
ドラゴンクエストIに、そんな話があったな……」
ナタリー「で、今回は時計回り、反時計?」
勇者「え?ああ、反時計回りにしよう」
娘A「さばくを旅して来たの?ハナのあたまの皮がむけかかっていますわよ」
学者「ピラミッドは王家の墓。亡くなった王とともに多くの宝物もうめられたそうだ。じ
ゃがピラミッドをあらすどろぼうはあとをたたず……。なげかわしいことだ……」
娘B「ああ、たくましいひとたち!女王さまもきっと、気に入ってくださることでしょう」
勇者「失礼な!この可憐なる少女を、たくましいとは"(-""-)"」
ナタリー「十分たくましいと思うけど」
勇者「なにお(*'へ'*)ぷんぷん!」
リリア 「鍵のかかった扉がありますね。持ってるカギでは開かないようです」
勇者「例のまほうのカギが必要なのだろう。宝箱が並んでいるようだが……」
娘C「おそらく、あなたがたもピラミッドへむかうむこうみずな旅人…。けれど気をつけ
なさい!ピラミッドには、じゅもんのきかぬ場所があるそうな」
勇者「呪文がきかないとなると、ナタリーは役立たずだな」
ナタリー「その場所へ、行かなければいいでしょう?」
男 「古い書物によると、ピラミッドにはいろんなしかけがあるらしい。気をつけるこっ
たな」
勇者「しかけ?突然床が抜けて針山に落ちるとか、逆に天井が落下して煎餅になっちゃう
ってヤツか?」
ナタリー「前方から大岩が転がってくる、ってこともあるわね」
コンラト「余談はよして、女王さまのところへ」
勇者「そうだな。遠回りしたが、会おうじゃないか!その美貌の女王とやらに」
ナレ「中央階段を昇って、女王のいる場所へと向かう」
近衛「(A)オレは、女王さまのためなら死ねる!ああ、女王さま……。(B)女王さま
をおまもりするのがわたしの役目。ああ、わたしはなんて幸せな男だ!」
勇者「なんか……。この二人、逝っちゃってんじゃないか?」
侍女「子どもたちがうたう、わらべうたにはピラミッドのひみつが、かくされているそう
ですわ。でも、あたしには、さっぱり」
勇者「まあ、ピラミッドには秘密があって当然だな」
猫 「フーッ!」
勇者「かわいくない猫だ。シッシッ!」
リリア 「この部屋、子どもが遊んでいますわ」
コンラト「託児所ってところでしょうか」
子供「(A)ねえ、いっしょにうたおうよ!(B)まんまるボタンは、おひさまボタン。
ちいさなボタンでとびらがひらく。東の東から西の西」
リリア 「ここは謁見の間ですよね。その一角に子供がいるのは、おかしくありませんか?」
ナタリー「もしかしたら、女王の子供じゃない?」
勇者「ということは、そのわらべうたも王家の血筋に伝わる鍵か?」
リリア 「ありえますね。メモしておきます( ..)φカキカキ」
勇者「王子か……。もしかして、今から手なずけておけは、将来結婚して王妃になれちゃ
ったりするかな(*^^)v」
ナタリー「無理でしょ。王子は拐(かど)わかされても、国民が納得しないでしょ」
侍女「(A)わが女王さまに、こわいものなどありませぬ。たとえ、魔王といえども、そ
の美しさの前に、ひざまづくでしょう……。(B)私たちは、女王さまにおつかえする女
たちです。イシスに住む女なら、だれもがあこがれる役目ですわ」
女王「みなが私を、ほめたたえる。でも、ひとときの美しさなど、なんになりましょう」
勇者「そうだよな。この国では、国王が死ねばミイラにされて、金銀財宝と共に人知れず
墳墓に埋葬されるからな。そして後の世に墓荒らしにあうんだ」
ナタリー「王妃もミイラにされる対象よ。王妃になるのはやめる?」
勇者「…死後のことなんかどうでもいいや。さあ、そろそろピラミッドへ出発するぞ!」
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