続・冗談ドラゴンクエスト 冒険の書・4
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地下墓地
ナレ「地下墓地へと降りる一行」
リリア 「幽霊が出そうですね」
ナレ「暗闇の中から、しりょうのきし、が現れた!」
勇者「言ったそばから魔物かよ」
ナタリー「なんで墓地の中に魔物が出るのよ」
リリア 「墓地ですからね。ゾンビとか沢山でそうですね」
ナタリー「リリアは平気なの?」
リリア 「アンデッドモンスターには聖水が効きますし、清めの塩もありますよ」
勇者「それ、俺にもくれ!」
リリア 「いやです!」
ナタリー「竪琴と同じで、使える者が使わなきゃ効果がないのよ」
勇者「そうなのか?」
コンラト「勇者さんには、遊び人の能力があるじゃないですか」
勇者「あのなあ、俺の能力は無意識に勝手に発動するんだよ」
ナタリー「思い通りにはいかないということね」
ナレ「アンデッドモンスターに苦難しながらも、最下層中心部に到達した」
ナタリー「あ、誰かいるわ!」
ナレ「相手もこちらに気付いたようだ」
コンラト「恐れ入ります、ガラナさんでしょうか?」
ガラナ「そうですが、あなた方は?」
ナタリー「はい。ギルドの依頼で、金の竪琴をお届けに参りました」
ガラナ「!?お待ちしておりました。わざわざ届けていただいて恐縮です。これで魔物に遭
遇することなく地上に戻れます」
リリア 「その竪琴で魔物を防げるのですか?」
ガラナ「はい。鎮魂歌を謡いながら歩くのです」
コンラト「なるほど、鎮魂歌ですか。納得しました」
ナレ「ガラナは、持っていた銀の竪琴を宝箱に収めた」
ガラナ「役目も終わりましたし、地上に戻りましょう」
ナレ「ガラナの謡う鎮魂歌によって、魔物は出現することなく地上へと戻れた」
リリア 「なぜ、地下墓地に銀の竪琴を隠すように置かれたのですか?」
ガラナ「実は、天のお告げがありまして……私の持っている銀の竪琴を、地下墓地の最下層
にある宝箱に収めよ、というのですよ」
勇者「もしかして、そのお告げは精霊ルビスじゃないのか?」
ガラナ「分かりませんが……。ともかく、この竪琴なしには旅を続けられませんでした」
ナタリー「それで、代わりの竪琴を頼んだのですか?」
ガラナ「はい、そうです。本当は銀の竪琴が欲しかったのですが、金の竪琴しかないとのこ
とで、いたしかなく」
コンラト「金で出来ているので、高かったのではないですか?」
ガラナ「いいえ。依頼した竪琴師の方にもお告げがあったらしくて、展示用に飾っていた金
の竪琴を私に届けるようにと。代わりに材料の金塊もいつのまにか作業台の上にあったそ
うです。だから代金はいらないそうです」
コンラト「なるほど」
ナタリー「ともかく依頼は終了しました。この書類に署名していただけませんか?」
ガラナ「いいですよ(署名する)」
勇者「仕事も終わったことだし、夜も近い。宿屋を探すか」
ガラナ「それでしたら、うちに泊まっていきませんか?」
リリア 「よろしいのですか?」
ガラナ「構いませんよ。遠方よりの葬儀参列者のために、用意してある部屋があります」
コンラト「助かります」
ナレ「と、案内された部屋にはベッドが一つ置かれていた」
勇者「ベッドが一つ?」
ナタリー「1つよね」
リリア 「1つですね」
コンラト「一つに間違いありません」
勇者「ま、ドラクエでは1つのベッドに4人で寝ることになっているが……」
ナタリー「それはゲームの話!どうやって寝るのよ"(-""-)"」
勇者「ナタリーとリリアの間に俺ということで、川の字寝でいこう」
リリア 「お断りしますわ」
コンラト「私はどうすれば?」
勇者「床に寝れば?」
ナタリー「あんたこそ、床に転がってなさい!」
リリア 「じゃんけんで決めますか?」
コンラト「いえいえ。ご婦人方を床に寝かせるわけにはいきませんよ。私は床でいいです」
ナレ「結局、ナタリーとリリアが一緒にベッドに寝て、勇者とコンラッドは床にゴロ寝す
ることに決着した」
ナレ「夜が明けた」
ガラナ「おはようございます。朝食の用意ができてますよ」
リリア 「おはようございます」
コンラト「恐縮です。そこまでして頂かなくても」
ナタリー「おはようございます。ありがとうございます」
勇者「お!カツ丼かあ(*^^)vいただきます」
ナタリー「この世界で、カツ丼が出るわけないでしょ」
勇者「この物語はオリジナルだし、ナレーションの好物だから、出てもいいんじゃね?」
ナレ「出ません!(きっぱりと)」
勇者「そうか……さてと飯も食ったし、トイレどこ?」
ナタリー「な、なにを言ってんのよ」
勇者「そりゃ、食ったら出るに決まってるじゃないか」
コンラト「残念ながら、この世界にはトイレというものは存在しません」
勇者「なんだとお!!それじゃあ、適当な所で野糞しろというのか?」
ナタリー「いえ、それは……」
ナレ「説明しましょう。RPGの世界では、食事や排泄などという描写はほとんどありま
せん」
勇者「セ〇クスもか?」
ナレ「そうです」
勇者「しかし、前回の初仲間登場では、あったよな。アレはどうなる?アレで30000Gも
の借金を背負うことになったんだぞ」
ナレ「\(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コツチニオイトイテ。先に進みます」
勇者「ああ、話題をそらせたな」
コンラト「そろそろ出発しましょうか」
ナタリー「この村にギルドはありますか?」
ガラナ「はい。中央広場にありますよ」
ナレ「ということで、ギルドに寄る一行」
ギルト「お疲れ様です。今回の報酬の500Gをお受け取り下さい」
ナレ「報酬とともに、受領確認書を手渡す店員」
ナタリー「確かに受け取りました。ここに受領の署名をすればいいのね」
ギルト「はい。お願いします」
リリア 「次の依頼で適当なものはありませんか?」
ギルト「そうですね……マイレの村に妖精の笛を届ける仕事はいかがでしょうか?600Gに
なりますが」
ナタリー「具体的な依頼の内容は?」
ギルト「リマルダールの宿屋の【よしりんぼう】というご老人から、マイレにいる道化師ナ
ヌエルに届けてほしいという依頼です」
ナタリー「いいわ。それ、引き受けます」
勇者「なんだよ。また勝手に(-_-メ)」
ナレ「ということで依頼を引き受けて、一路リマルダールへと向かうのだった」