お尻からの検査が済んだら、今度は上から、つまり口から胃内視
まず最初に精神安定剤のようなものを飲む。
続いて口腔を痺れさせるための液体を口に含んでしばらく待つ。
やがて舌が痺れてくる。
診察台に横になって、看護師から、
「よだれは飲み込まないで、だらりと垂れ流しにするようにして下
と、言われても、胃内視鏡を挿入される段になると、
おえっ、おえっ
とむせってしまって、喉を通過するまでは、ほんとに苦しい。
食道を通過して、胃の中に入ってしまえば楽になる。
「軽い胃炎の兆候が見られますね」
医者が言った。
そりゃあまあ、胃に入ったものが腸へ流れないのだから、胃酸と
「それでは、十二指腸に入りますよ」
胃内視鏡とはいうが、十二指腸までは届く長さがある。
ただし、十二指腸の壁は薄いので無理には先へと通さない。
十二指腸の入り口付近を見て、
「これで終わりです。それでは抜きますよ」
静かに胃内視鏡が抜かれていく。
で、胃のところで一旦抜くのを止めて、
「ちょっと、胃の組織を採取しますね」
とのことだったが、何も感じないまま、
「はい、終わりました。抜きます」
挿入するときと違って、それほど苦しいものでもない。
「はい、抜き終わりました」
という声で、検査が終了した。
聞くところによると、催眠剤を使って眠っている間に内視鏡検査