2.多発性硬化症
1 主要項目 | |
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(1) | 中枢神経系内の2つ以上の病巣に由来する症状がある。(空間的多発性) |
(2) | 症状の寛解や再発がある。(時間的多発性) |
(3) | 他の疾患(腫瘍,梅毒,脳血管障害,頸椎症性ミエロパチー,スモン,脊髄空洞症,脊髄小脳変性症,HTLV-1-associated myelopathy,膠原病,シェーグレン症候群,神経ベーチェット病,神経サルコイドーシス,ミトコンドリア脳筋症,進行性多巣性白質脳症など)による神経症状を鑑別しうる。 |
3 参考事項 | |
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(1) | 再発とは24 時間以上持続する神経症状の増悪で,再発の間には少なくとも1 ヶ月以上の安定期が存在する。 |
(2) | 1 年以上にわたり持続的な進行を示すものを慢性進行型とする。症状の寛解や再発がないにもかかわらず,発症時より慢性進行性の経過をとるものを一次性慢性進行型とする。再発寛解期に続いて慢性進行型の経過をとるものを二次性慢性進行型とする。 一次性慢性進行型の診断は,以下のMcDonald の診断基準(Ann Neurol. 2001)に準じる。オリゴクローナルバンド陽性あるいはIgG index の上昇により示される髄液異常は診断に不可欠で,空間的多発性(MRI またはVEP 異常による),および時間的多発性(MRI または1 年間の持続的な進行による)の証拠が必要である(表1・表2)。 |
(3) | 視神経炎と脊髄炎を数週間以内に相次いで発症し,単相性であるものをDevic 病とする。1 ヶ月以上の間隔をあけて再発するものは視神経脊髄型とする。 |
(4) | 病理またはMRI にて同心円状病巣が確認できるものをBalo 病(同心円硬化症)とする。 |