響子そして(覚醒剤に翻弄される少年の物語)R15+指定
この物語には、覚醒剤・暴力団・売春などの虐待シーンが登場します

(十)覚醒剤  気がつくと両腕を頭側にしてベッドの縁に縛られていた。  縛っている紐を歯で噛みきろうとしましたがだめだった。  がちゃり。  扉が開いて、男が入ってきた。 「目が覚めたようだな」 「わたしをどうしようと言うの」  わたしは相手がなにをするか判っていた。 「眠っている間に犯っても良かったんだが、それじゃ調教にならないんでね」  やはりわたしを犯すつもりなのだ。しかし……。 「調教って?」  男は、それには答えずに缶ペンケースのようなものを持ち出した。  そこから取り出したのは注射器だった。  そしてアンプルから注射器に液を吸い上げていく。  それが覚醒剤だというのは、すぐに判った。  かつてわたしが母親を殺した場面が思い起こされていた。  同じ事をしようとしている。 「これが何か判るか?」 「覚醒剤……」 「ほう……。さすがは、奴の情婦だけあるな」 「こいつは、そこいらで売買されているような混じり物じゃない、高純度の医療用の ものだ。だからこうしてアンプルに入っている。おまえのような上玉はそうそうざら にはいない。だから混じり物使って短期間で廃人になるような真似はしたくないんで ね。だが確実に覚醒剤の虜になるのは同じだ」  そういうとわたしの腕に注射器を突き刺そうとした。 「い、いや。やめて」  その時になってはじめて事の重大さに気づいて蒼くなった。  しかし縛られている上に、男の力にはかなわなかった。  注射針が腕に刺され、覚醒剤が注入されていく。  動悸が激しくなる。  どくん、どくん、と心臓が脈動している。  やがてそれが次第に治まって、気分が良くなってくる。  ほわーん。と雲の上を歩いているような感じ。  意識が朦朧としている。 「どうやら、いいようだな」  男がシャツを脱ぎはじめた。  ベッドに上がってくる。 「い、いやだよ……。た・す・け・て・あ・き・と」  意識が朦朧としている中、明人に助けを求めるわたし。しかし、明人はこの世には いない。それでも呼び続ける。 「あきとお」  だがそれは陵辱しようとする男をさらにかきたてるだけだった。 「叫べ、わめくがいい。おまえの明人は死んだ。今日から、おまえは俺のものだ。が ははは」  遠退く意識の中、わたしの自我が崩壊していく。  しばらくして意識が戻ってきた。  と、同時に明人でない男に、貞操を奪われたのを思い出して泣いた。  この身体は生涯明人一人のものだったのだ。  ドアの外から男達の声が聞こえる。 「あの女が、性転換してたなんて……。外見からじゃ判断できませんね」 「まあな……俺もすっかり騙された。事が終わって、あらためて女の性器を見てやっ と気がついた。性転換しているとはいえ、外見はまるっきりの女だよ。へたな女より 美人だし、プロポーションも抜群だ。手術は完璧に近いし、明るい所でじっくり観察 しても、そう簡単には気づかれないさ。数えきれないいろんな女を抱いた俺だから気 がつけたのさ。これほどの上玉はそうざらにはいない。薬漬けにして調教して、売春 させればがっぽりかせげる。なんせ妊娠する心配はないからな、本生OKで若い美人 が相手となりゃあ、いくらでも金を出すだろう」
     
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