5.スモン
1 必発症状
(1) 腹部症状(腹痛,下痢など)
(2) おおむね,神経症状に先立って起こる。
(3) 神経症状
@ 急性又は亜急性に発現する。
A 知覚障害が前景に立つ。両側性で,下半身,ことに下肢末端に強く,上界は不鮮明である。特に,異常知覚(ものがついている,しめつけられる,ジンジンする,その他)を伴い,これをもって初発することが多い。
2 参考条項
必発症状と併せて,診断上極めて大切である。
(1) 下肢の深部知覚障害を呈することが多い。
(2) 運動障害
@ 下肢の筋力低下がよくみられる。
A 錐体路徴候(下肢腱反射の亢進,Babinski 現象など)を呈することが多い。
(3) 上肢に軽度の知覚・運動障害を起こすことがある。
(4) 次の諸症状を伴うことがある。
@ 両側性視力障害
A 脳症状,精神症状
B 緑色舌苔,緑便
C 膀胱,直腸障害
(5) 経過はおおむね遷延し,再燃することがある。
(6) 血液像,髄液所見に著明な変化がない。
(7) 小児には稀である。
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