■概念・定義
前縦靱帯骨化症はthe ossification of anterior longitudinal ligament (OALL)である。男性に多く発生する。大きくなった骨化によって食 道が圧迫され、嚥下障害をきたすものもある。
脊柱靱帯骨化症の一部分症と考えられている。頸椎OPLL、胸椎 OPLL、OYLの脊柱管内骨化と合併することが多い。脊柱管内骨化症 とは異なり、脊髄神経の圧迫症状はない。頸椎に見られる巨大なOALLは食道を圧迫し嚥下障害をきたす。Forestierのankylosing spinal hyperostosis(ASH)との鑑別は必ずしも容易ではない。
■疫学
Forestierによればstage 2以上のものは男子46.4%、女子19.6%で、 全体で30.7%である。50歳以上の一般住民(大塚)の集団検診では4.5%である。
■病因
OALLの治療は障害が軽度であれば特に治療の必要はなく経過をみ る。嚥下障害が強く食道炎を惹起したり、また嗄声をきたすのであれば骨棘切除を行う。
OALLは骨化の形態を経時的に観察し、骨化巣が大きくなり症状が出た場合に限り治療の対象となる。
脊柱靭帯骨化症に関する調査研究班から
前縦靭帯骨化症 研究成果(pdf 15KB)
この疾患に関する調査研究の進捗状況につき、主任研究者よりご回答いただいたものを掲載いたします。
情報提供者
研究班名 骨・関節系疾患調査研究班(脊柱靭帯骨化症)
情報見直し日 平成20年4月25日
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