冗談ドラゴンクエスト 冒険の書・5
メニューへ
08/16 08:20 勇者「しようがねえ。当たれば効果はあるだろう」
08/16 08:21 ナレ1「モンスターが三匹現れた!」
08/16 08:22 勇者「ちぇっ。またこいつらか」
08/16 08:29 ナタリー「このあたりを徘徊している雑魚モンスターね。初心冒険者には、
経験値稼ぎにはもってこいよ」
08/16 08:35 勇者「初心ねえ……。へいへい(といいつつモンスターを攻撃した)」
08/16 08:39 ナレ1「モンスターの一匹を倒した」
08/16 08:41 ナレ2「モンスターは逃げ出した。モンスターは樫の棍棒を落としていっ
た」
08/16 08:47 勇者「なんでえ。樫の棍棒を落としていったぞ。つうことは、俺の持って
るこいつもか」
08/16 08:48 ナタリー「そのようね」
08/16 08:57 勇者「なあ、こいつらを倒しまくって、樫の棍棒を集めて売ったら儲かる
かな」
08/16 08:59 ナタリー「無駄よ。雑魚モンスターを倒せばいくらでも手に入るものが、
売り物になるわけないでしょ。骨折り損のくたびれ儲けになるだけよ」
08/16 09:05 勇者「期待はずれだな。樫の棍棒を落とすくらいなら、Gをたっぷり落と
していけってんだよ」
08/16 09:06 ナタリー「雑魚モンスターがそんなにG持ってるわけないでしょ」
08/16 09:08 勇者「そもそも、何でモンスターがGを持ってるんだ?」
08/16 09:10 ナタリー「ぴかぴか輝いて、きれいだからなんじゃない? 金儲けなんて
考えないから、二三個手にしたら満足するんじゃないかしら」
08/16 09:25 勇者「聞いたことがあるぞ。ある鳥の一種のオスが、鮮やかな紺色の物を
集めて巣の周りに散らして、メスの気を引くとかな」
08/16 09:47 ナタリー「意外と博学じゃない」
08/16 09:52 勇者「遊び人として、女を口説く参考になるものなら、どんな情報でも集
めているぞ」
08/16 09:54 ナタリー「感心するんじゃなかった……。あんたの考えの行き着くところ
は、全部そこなのね」
08/16 10:14 勇者「おうよ。遊び人としての王道を極めて、ハーレムを作って何百人と
いう女をはべらしてやるんだ」
08/20 01:48 ナタリー「あんたは勇者でしょうが!」
08/20 01:49 勇者「はっきりいってやろう! 俺にはその自覚がない!!」
08/20 01:51 ナタリー「あんたがどう思っていようが、王様は勇者として認めたのよ」
08/20 01:53 勇者「迷惑だな。勝手に決めるなってんだよ」
08/20 01:56 ナタリー「これ以上、議論しても頭が痛くなるだけ。やめましょう」
08/20 01:56 勇者「それがいい」
08/20 01:58 ナタリー「ともかく……。20000Gは返してもらわなくちゃね。それとギ
ルドとの契約は履行してもらうからね」
08/20 02:00 勇者「ギルドとの契約? なんだっけ?」
08/20 02:01 ナタリー「荷物をモトス村へ届ける依頼よ」
08/20 02:02 勇者「おお! そうだった。きれいな姉ちゃんとの約束なら忘れていない
ぞ」
08/20 02:04 ナタリー「ギルドの契約のことはすっかり忘れていても、女の子との約束
は忘れないのね」
08/20 02:12 勇者「自慢じゃないが、野郎との約束は三歩も歩けば忘れるぞ」
08/20 02:14 ナタリー「もういいわ! そろそろ次の村に行くわよ。いつまでも油を売
っている暇はないんだから」
08/20 02:16 勇者「経験値稼ぎはいいのかよ?」
08/20 02:18 ナタリー「この辺りの雑魚モンスターじゃ、これ以上戦っても経験値は得
られないわよ。もっとレベルの高い奴らと戦わなきゃね。そのためにも次の村へ行くの
よ」
08/29 16:36 勇者「そうか……」
08/29 16:39 ナレ1「手に手を取り合って、先へ先へと突き進む二人。モンスターのレ
ベルも次第にアップしてきて苦労がかさみ始めていた」
08/29 16:40 ナレ2「やがて無事に次の村へとたどり着く二人」
08/29 16:41 ナタリー「ふう……。さすがに疲れるわね」
08/29 16:41 勇者「俺はなんともないが」
08/29 16:42 ナタリー「あんたは特別なの。すぐに体力が回復するんだから」
08/29 16:45 勇者「ここはサニタ村か……城からどれくらいの距離になるんだ?」
08/29 16:50 ナタリー「3000マイラよ。モトス村までの、およそ十分の一の道のりね。
二日で十分の一だから、少し遅れ気味ね。でも無理することはないと思う。今夜はここ
に泊まりましょう」
08/29 16:51 勇者「それは賛成だな」
08/29 16:52 ナタリー「ただし先に忠告しておきますけど。借金を30000Gに増やすよ
うなことはしないでね」
08/29 16:53 勇者「冷たいお言葉。信用されていないのね」
09/11 00:02 ナタリー「さあ! 出発するわよ」
09/11 00:03 勇者「ちょっと待て! 今寝ようとしたばかりじゃないか」
09/11 00:03 ナタリー「なに、寝言言ってるのよ。とっくに朝になってるのよ」
09/11 00:04 勇者「う、嘘だろ」
09/11 00:05 ナタリー「どうせ、一晩中寝ないで、女あさりしてたんでしょ」
09/11 00:06 勇者「そ、そうなのか……。た、確かに朝日が昇っている」
09/11 00:08 ナタリー「夢遊病の気があるんじゃない? 自分でも気が付かずにふらり
ふらりと、さ迷って女を捜し求めていたんでしょ」
09/11 00:08 勇者「否定できない……。それは言えるかも知れない」
09/11 00:09 ナタリー「とにかく出発よ」
09/11 00:09 勇者「へい、へい」
09/11 22:52 ナレ1「納得できないまま、出発する勇者だった」
09/11 22:58 ナタリー「今日の予定を言うわ。タルタル山脈を越えるんだけど、山腹の
途中にあるカタリ村で一泊の予定よ」
09/11 22:59 勇者「山越えするのかよ?」
09/11 23:01 ナタリー「他に道がないから、しようがないじゃない」
09/13 21:44 勇者「キメラの翼を買って使うとか?」
09/13 21:45 ナタリー「忘れたの? 飛行の魔法や飛行船とかは使わないでと言われて
たでしょ」
09/13 21:46 勇者「そう言えば、そうだった。地べたを這いずって行くしかないんだ
な」
09/14 04:26 ナレ1「カタリ村へ向かって山登りをはじめる二人」
09/14 04:28 ナレ2「険しい山道に加えて、襲い掛かるモンスターの群れ、そのレベル
も半端なものではなかった」
09/14 04:37 ナタリー「そっちへ行ったわよ。気をつけて」
09/14 04:37 勇者「え? どっち?」
09/14 04:38 ナレ1「モンスターが勇者を攻撃した。200Pのダメージ」
09/14 04:38 勇者「ぐえっ!」
09/14 04:39 ナレ2「さらに別のモンスターが襲い掛かる。300Pのダメージ」
09/14 04:40 勇者「な、なんだよ。こいつら……」
09/14 04:40 ナタリー「すばやさがまるで違う。逃げるのよ」
09/14 04:41 勇者「わかった」
09/14 04:41 ナレ1「しかし、囲まれてしまって逃げられない」
09/14 04:42 ナレ2「モンスターの攻撃。勇者に200Pのダメージ」
09/14 04:47 ナタリー「薬草じゃ、とても間に合わない……」
09/14 04:48 ナレ1「なにやら詠唱をはじめるナタリー」
09/14 04:49 ナレ2「勇者のHPが700P回復して全快!」
09/14 04:49 勇者「お、おまえ、今……」
09/14 04:52 ナタリー「よそ見してないで、前!」
09/14 04:53 ナレ1「モンスターの攻撃。勇者に痛恨の一撃! 999Pのダメージ」
09/14 04:53 ナレ2「勇者は死んだ!」
09/17 01:46 ナタリー「ああ、なんてこと! 死んでしまったらHPを回復することも
できないじゃない」
09/17 01:46 ナレ1「モンスターの群れは容赦なく襲い掛かってくる」
09/17 01:47 ナタリー「もうっ! しつこいわね。これでどう?」
09/17 01:48 ナレ1「ナタリーがすばやく詠唱すると、あたり一帯に光の渦が沸き起こ
った」
09/17 01:49 ナレ2「モンスターは全滅した」
09/17 01:53 ナタリー「さてと……(勇者の遺体を見つめながら)これからどうしまし
ょう」
09/17 01:56 騎士「お困りですか?」
09/17 01:57 ナタリー「だれ?」
09/17 01:58 騎士「通りすがりの旅人ですよ。近くを通ったらものすごい閃光があった
もので、何事かと近づいてみたのです」
09/17 02:02 ナタリー「ふうん……。見たところ、ナイトのようだけど、困った人がい
たら助けるのが仕事のうちよね」
09/17 02:02 騎士「もちろんです。特にご婦人を放ってはおけません」
09/17 02:03 ナタリー「なら、こいつをカタリ村まで運ぶの手伝っていただけないかし
ら」
09/17 02:04 騎士「お仲間が亡くなられたのですか……。さぞかし、ご無念でしょう」
09/27 23:26 ナタリー「これでも勇者なのよね」
09/27 23:26 騎士「勇者?」
09/27 23:28 ナタリー「本人は遊び人だとか言ってたし、性根もまさしく遊び人だっ
た」
09/27 23:29 騎士「それがなぜ、勇者に?」
09/27 23:30 ナタリー「たぶん、親の七光りじゃないかな。親に強引に勇者にされたみ
たいなこと言ってたから」
09/27 23:31 騎士「なるほど、親が勇者だったというわけですかな」
09/27 23:31 ナタリー「たぶんね」
09/27 23:32 騎士「にしても、このまま放って置くわけにはいきませんね。近くの村ま
で遺体を運びましょう」
09/27 23:34 ナタリー「カタリ村が一番近いわ」
09/27 23:35 騎士「山腹にある村ですね。いいでしょう」
09/27 23:36 ナレ1「こうして亡骸となった勇者を、騎士が抱きかかえてカタリ村へと
向かうのだった」
09/27 23:48 ナレ2「途中にもモンスターが襲い掛かるが、騎士は難なく倒していっ
た」
メニューへ
11
|