冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・32
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ラダトーム城北の洞くつ
コンラト「さて、これからどちらへ?」
リリア 「ラダトームの住民が言ってましたよね」
町男「北の洞くつの奥には、すべてのものをこばむ底なしのひびわれがある。それこそが
魔王のツメあと。魔王がこの世界に現れた時にできたらしい」
リリア 「行ってみますか?」
勇者「行くに決まっているさ」
ナレ「ラダトームの北方へほどなく行ったところにある洞窟」
コンラト「すべてをこばむとか魔王とか言ってましたけど、どういう意味でしょうね?」
ナタリー「それを調べるために行くのよ」
ナレ「ということで、洞窟に入る一行」
勇者「マドハンドの群れが厄介だな」
コンラト「仲間を呼びますからね。一気に片を付けないと」
リリア 「それに大魔神も呼ぶのが困ります」
ナタリー「まあ、経験値稼ぎにいいんだけどね」
勇者「ここが地上で、余裕があればだろ?」
ナタリー「参ったわ。呪文が効かないじゃない」
リリア 「洞窟全体が呪文を封印されているようです」
ナレ「トロルキング、サタンパピー、ヒドラ、サラマンダーなどが次々と襲い掛かる」
コンラト「回復呪文が効かないのは辛いですね。薬草をたくさん持ってくるべきでしたね」
ナレ「サタンパピーがメラゾーマの呪文を唱えるもかき消された」
勇者「ふうっ。びっくりしたぜ」
リリア 「こちらが呪文を使えないように、魔物も使えないみたいね」
ナタリー「でも、サラマンダーの激しい炎は、呪文じゃないから有効なのよね」
コンラト「出会ったら、炎攻撃される前に倒すしかないです」
ナレ「苦戦しながらも、地下3階にたどり着いた」
勇者「宝箱が5個あるぞ。どれから開ける?」
ナタリー「あなたの論理では、一番遠くのものに重要アイテムありだったっけ?」
勇者「そういうこと。ゆうしゃのたて、ゲットだぜい!俺専用だから、装備っと(^^♪」
コンラト「ゆうしゃというからには、勇者さんの最強装備でしょうね」
勇者「たぶんな。後はミミック、1016G、960G、そして小さなメダル見っけ(*^^)v」
リリア 「ミミックも初遭遇の時は苦戦しましたけど、今は楽勝ですね」
勇者「割れ目があるな……飛び込んでみるか?」
ナタリー「やめなさいよ」
勇者「えいっ!」
ナレ「止めるのも聞かずに、割れ目に飛び込むと……地面が揺れたかと思うと、吐き出さ
れるように、舞い戻ってきた」
勇者「まるで、下からの突風で吹き戻されたみたいだったな」
コンラト「何かの条件が揃えば、この割れ目に入れるのかも知れないですね。ギアガの大穴の
時のように」
リリア 「後は地上に戻るだけですが……」
ナタリー「リレミトの呪文も使えないから」
コンラト「強力な魔物に遭遇しないように祈りましょう」
ナレ「何とか無事に地上に戻り、ラダトームに帰還した」
勇者「さてと、ピカピカ爺さんにMP回復してもらったし、次の目的地は?」
リリア 「ありません」
勇者「ない?」
リリア 「はい。ラダトーム城二階テラスの神父さんが」
神父「ようせいのちずを見て、大陸をくまなく歩けば、きっと道はひらけましょうぞ」
リリア 「と、おっしゃってました。それだけです」
コンラト「つまり、これからは地図を見ながら歩き回って探しなさい……ということでしょう
ね」
勇者「なんだよ。不親切だな……。どっかで攻略本でも売ってないかな?」
ナレ「攻略本と言わずに、せめて『旅のガイドブック』と言って欲しいですね」
勇者「あるのかよ?」
ナレ「ありません!」
ナタリー「あんたの記憶があるじゃないの。FC版ドラクエ Ⅲ をやったんでしょ」
勇者「30年前のことなんか、覚えてねえよ」
コンラト「歩き回って探せというんだから、そうしましょう。魔物と戦い続ければ、レベルア
ップにもなりますからね」
リリア 「どうせ、ラスボスと対戦する時に、レベル不足になるんですから」
勇者「しようがねえなあ……」