難病(特定疾患)と生活保護・社会保障を考える【携帯/モバイル版】

この場を借りて、難病(特定疾患)と生活保護などの社会保障制度について考えてみたいと思います。

 それからしばらく平穏無事な毎日が続いた。
 入院生活も通算で6ヶ月を越えて、ずっと病院のベッド生活だったので、体力も落ちて足の筋肉が痩せ細っていた。
 早朝と夕刻の散歩を日課として、健康増進に努める。

 しかし……。
 そんな私を、次なる病魔が襲ったのである。

 ある朝のこと。
 目覚めた私は、起きようとしたが身体が動かなかった。

 まさか金縛りか?

 寝起きなどに良く起こると言われる。
 医学的には睡眠麻痺と呼ばれる睡眠時の全身の脱力と意識の覚醒が同時に起こった状態。不規則な生活、寝不足、過労、時差ぼけやストレスなどから起こるとされる。 脳がしっかり覚醒していないため、人が上に乗っているように感じる、自分の部屋に人が入っているのを見た、耳元で囁かれた、体を触られているといったよう幻覚を伴う場合がある。これは夢の一種であると考えられ幽霊や心霊現象と関連づけられる原因になっている。 ただし金縛りの起きる状態がほとんど就寝中であることから学者の説明は睡眠との関係についてである。覚醒状態においての「金縛り」というものについては科学的にはほぼ未解明であり、精神的なものに起因するとされることも多い。(Wikipedia 金縛り)

 一応目は開いていて、覚醒はしているみたいなのだが……。
 しばらくじっとして待ってみることするが、一向に回復の兆候は現れなかった。
 なかなか動かせない状態が続いていたが、いつまでもそうしているわけにはいかなかった。
 普通、寝起きには膀胱に尿が溜まっていて、それで目覚めることもあるわけだ。

 トイレ……。

 これはもう緊急事態である。
 私は、必死になって身体を動かそうとした。
 しかしなかなか動かない。
 やがて我慢の限界を迎える。

 失禁してしまったのである。
 むなしく布団に世界地図が描かれた。
 笑い事ではない、これは異常事態である。