冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・13

メニューへ ナレ「東の海を渡りアレフガルドの国に入った一行の向かった先は、ラダトーム城」 勇者「おや、南に見える城は確か……」 王子「竜王の城ですよ」 勇者「そうか。ドラクエ Iのラスボスのいる所だな。ロトの剣があるはずだが」 王女「そこへ渡るには舟がいりますね」 王子「東の海に置いてきました」 ナレ「ちなみに、ラダトーム城へ歩いてきた場合には舟が側にないので、セーブした後ル ーラで戻ってくると、城の側に舟は現れます」 勇者「おお、珍しく解説してくれたな。サンキューだ」 ナレ「どういたしまして。城の中に入る一行であった」 勇者「ここがラダトーム城か……。なんとなく懐かしく感じるな。そうそう、このBGM だよ」 王女「来たことがあるのですか?」 勇者「いや、ない。が、血が騒ぐってやつかな」 王子「なるほど。ロトの血を継いでいるから?」 勇者「どうでもいいや。とにかくだ、確かMP回復じいさんが……おお、いたいた」 MP翁「おお、古き言い伝えの勇者の子孫たちに光あれっ!(ピカピカ)」 ナレ「全員のMPが回復した」 王子「なんでご存じだったのですか?攻略本に書いてあったのですか?」 勇者「なあに、ドラクエIは何度もやって覚えていたよ」 王女「ドラクエI?」 勇者「気にするな。さ、情報収集だろ?」 ナレ「城下町内で、手当たり次第に聞きまくる一行だった」 町人「あなたがたは、もしやロトの勇者の子孫の方々ではっ!?」 ナレ「はい、いいえ、で答えてください」 勇者「俺の名は勇者だ。それが答えだ」 町人「おお!やはりそうでしたか!ラダトームの地にお帰りなさいませっ!」 勇者「ちなみに、いいえと答えると」 町人「なーんだ。また人ちがいか……。」 勇者「おい、そこの娘。セックスしようぜ」 娘 「むかしむかし。この城にいたローラ姫さまは……世界を救った一人の若者に連れら れ旅に出たと伝えられています。いったい、あれからどれだけの年月が過ぎたでしょう か……。おかえりなさいませ!わがアレフガルドに!」 勇者「やっぱり、決まり文句しか言わないか」 王女「あそこの鍵のかかった建物はなんでしょうか?」 勇者「行ってみよう」 店子「ここは、おさいほうの店です。あまつゆのいとはいりませんか?」 王女「あまつゆのいと?それ、ください!(と、身を乗り出す)」 勇者「なんだそれ?」 王女「知らないのですか?水の羽衣を作る材料ですよ」 勇者「はごろも?缶詰メーカーか?」 王女「バカ(小声で呟く)」 店子「あら?どうしましょう。ちょうどきらしておりましたわ。あまつゆのいとは空の め ぐみ。風に運ばれドラゴンのつのと呼ばれる塔の北側の3階にいつも落ちているのです が……。」 勇者「だそうだ。残念だったな」 王女「ドラゴンのつのに行きましょう!」 勇者「おいおい。まさか、その、あまつゆのいと、とやらを取りに行くのか?」 王女「もちろんです!」 王子「行きましょう。南の塔6階を昇ってこれたんですから、北の塔の3階は楽勝でしょ うから」 勇者「しょうがねえなあ。財宝のことも気になるが、レベルアップを兼ねて行ってやるよ」 ナレ「というわけで、ドラゴンの角北の塔を難なくクリアして『あまつゆのいと』を手に ラダトーム城に戻ってきた」 勇者「お、端折りおったな」 王子「商人の財宝となれば、やはり商人に聞くのがセオリーでしょう。あそこに商人らし き人がいます」 商人「しずんだ財宝の話を知っていますか?」 ナレ「選択肢が出ています。はい、いいえ、で答えてください」 勇者「おお、ナガプルの商人から聞いているぞ。はい、だ!」 商人「海のどこかがキラリと光ったなら、そこに財宝がしずんでいるという話ですよ。」 勇者「ちなみに、いいえと答えたら……いや、それは読者(プレイヤー)にお任せしよう」 王子「なんだかなあ……」 勇者「というわけで、財宝探しに出かけるぞ!」 王子「と言われてもどこへ向かえばいいのですか?」 勇者「まあ、北か南しか行けないからな……。よし、北だ」 王女「北ですか。その根拠は?ただでさえ海の魔物は強力ですから」 勇者「おう、なんとなくだ」 王子「いつもながら、いい加減」 勇者「この物語もいい加減だからな」 ナレ「一旦ルーラでナガプルへ飛んで、そこから北へ北へと舟を進ませる」 勇者「見ろよ!光っている所があるぞ。ラーの鏡を見つけた毒沼と一緒だ。ただしスマホ 版だがよ」 王子「また、ゲームクリエイターの作為ですか?そして、わたしに潜れと?」 勇者「いや、今度は俺が潜る!」 ナレ「勇者は舟からとびおりもぐっっていった。なんと!ふねのざいほうを手に入れた!」 勇者「よし!ルーラでナガプルへ戻るぞ」 ナレ「港にいる商人に財宝を渡すと」 商人「おお!これはしずんだ舟の財宝!これで私は破産せずにすみますよ!ありがとうご ざいました!お礼にわが家の宝、やまびこのふえを、さしあげましょう。」 勇者「ありがたく頂いておこう。他に何かくれよ」 商人「そのせつは、どうもどうも。おかげで助かりました。私も、これからはお金をため ることばかりではなく。この町の人たちのために使う道を考えてみますよ。」 王女「もう、少しは遠慮してください」 ナレ「と、勇者の袖を引っ張って部屋を出る」 勇者「やまびこのふえ、とやらを貰ったのはよいが、どうやって使うのだ?おい、ナレー ション、答えろ!」 ナレ「ある場所で、それを吹くと、ある物が見つかりますよ」 勇者「ある場所、ある物、って何だよ?」 ナレ「そうですねえ……竜王なら知っているかもですよ。聞いてみたら?」
     

11